バブル経済

最終回 バブル相場での儲け方

こんにちはRIKANAです。

前回の投稿でも言いましたが今回で「バブル相場の儲け方」シリーズの最終回としたいと思います。

「第一回」からお付き合い頂きました方には感謝感謝でございます!まだ読んでおらず、興味と時間がある方は「第一回」「第二回」「第三回」「第四回」をご覧いただければ幸いです。

さて、前回の投稿でお話した「儲け方」ですが、単純化すると「いつ投資をするのか?」「どこに投資をするのか?」「いつ投資資金を回収するのか?」ということでした。

そして「いつ投資をするのか?」「どこに投資をするのか?」については前回の「第四回」でご説明した通りでございます。 

今回は「いつ投資資金を回収するのか?」をご説明したいと思います。言い換えますと「いつバブルが終わるのか?」と言うことです。

以前の投稿でも書きましたが、バブルの発生には「金融緩和」と「テーマ」が必要条件になります。

つまり、この「金融緩和」と「テーマ」が変わる時が「バブルが終わる時」であり「投資資金を回収する時」となります。

まず「テーマ」ですが、現在のテーマである「技術の革新」は、まずなくなりません。人類が利便性を求め発明、開発していくのは人類の性ですので、たとえ環境問題に対しての関心が高まったとしても、AIに対する潜在的な恐れがあったとしても、技術の進歩に対する投資が無くなることはないと思います。

問題はその投資のスピードです。

現在は米中問題やブリグジットといった「政治リスク」や「景気後退リスク」が意識されているからこそ逆に影響を受けずらいであろうGAFAMを中心とするハイテク株に資金が集中し「バブル化」しているのが現状です。

この「集中しすぎている」ことで「政治的なリスク」が高まる可能性があります。「第二回」でもご説明させていただきましたが、GAFAMの時価総額で560兆円に達成しており、日本のGDPとほぼ同水準まで巨額になっており、このまま上昇が続いていくと、当然ながら風当たりが厳しくなり、政治的な制裁リスクが高まっていきます。

既にプラットフォーマーによる個人情報の取得・利用について全世界的な課題となっておりますし、富を独占している企業や富裕層については現在の政治体制の変更が大きなリスクになります。そういう意味では今年の米国大統領選の行方は「テーマ」が変わるイベントとなります。

もう一つは「金融緩和」についてです。

「金融緩和」はいつ終わるのでしょうか?

量的金融緩和は米国が2008年11月より始まり、日本が2013年、ECBが2015年続いていきました。量的緩和は中央銀行が国債等を市場で購入しその買い付け代金を市場に放出するといったものですから、中央銀行の資産規模は強烈に増加していきました。下のグラフは2019年9月までの日米欧の中央銀行の総資産の規模です。

中央銀行

日銀で言うと始める前は資産は100兆円だったものが現在約550兆円となっえおり、この7年で450兆円も膨張したことになります。

この中央銀行から始まる「量的金融緩和」が現在の「バブル」の温床になっているわけです。

現在のマーケット参加者の多くは「金融緩和は永遠に続く」と思っているのではないでしょうか?少なくとも景気減速懸念がささやかれている中では金融緩和を辞めることは出来ないと考え、安心してリスク資産に投資をしているのではないでしょうか?

確かに、中央銀行の金融緩和は人為的なものですから中央銀行が「景気が心配だ」と考えている限り金利を上げることはないように思えますが、中央銀行の最大の目的は「物価の安定」です。

現在この金融政策を維持できている最大の理由は世界が「デフレ」になっているからです。

裏を返すと、世界で物価が上がり始めると、中央銀行は金利を上げざる得なくなり、おそらく「バブル」が終了し、大暴落が起こります。

その可能性はあるのか?と言うと、少しづつその可能性が高まっているように思えます。

注目すべきは「中国経済」の動向の様に思えます。今回の米中貿易摩擦と新型コロナウィルスで分断されたサプライヤチェーンで物価が上がり、中国政府が景気対策で利下げが出来なくなってしまったり、利下げをすることで物価をコントロール出来なくなった場合は、中国発の世界恐慌シナリオも可能性が出てきます。

まとめますと「いつ投資資金を回収するのか?」は

① 政治的なリスクが高まり「技術の革新」のスピードが抑えられてしまうようになった時。

② 中央銀行が物価のコントロールが出来なくなり、低金利政策が出来なくなった時。

になるのだろうと思います。従って①は「大統領選挙の結果」を②の場合は「中国のインフレ率の推移」が注目点になるかと思います。

以上で「バブル相場での儲け方」シリーズを終えたいと思いますが、何かご質問等ございましたら、コメントを頂ければと思います。

それではまた!

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