マーケットアップデート【バブルが始まった・・・・】
こんにちは!RIKANAです!
5月も残すところ後1週間となりました。既にマーケットは「コロラ後」の世界を想定して動いている様子で、足元の業績の不透明感は「織込み済」といった感で堅調に上昇してきております。
前回のマーケット状況のアップデートまずは前回からのマーケット状況のアップデートをしましょう。
WTI動向
まずWTIの動向ですが、7月期限で33.4ドルと順調に上昇しております。前回(5/4)では20.4ドルぐらいでしたので、この3週間で実に63%の上昇となりました。
WTI週足チャート(5/23)
前回の「マーケットアップデート【日経平均に今後の動向は?】」でお伝えした①24~28ドル②32~35ドルの水準まで上昇してきた訳ですが、私は24ドルで半分、32ドルで全て売却してしまい、現在はWTIのポジションは保有しておりません。まだ石油関連の株式は少し保有しておりますが、もう少し上昇してきたら売却するつもりです。
今回WITが大幅に反発した背景は短期の「需給関係」が背景のため、中長期で考えるとこの先の原油関連には投資しずらいなと考えておりますので、WTI等の原油関係はしばらく「お休み」した方が良いと思います。
日経平均動向
日経平均ですが前回(5/1)の終値が19619円で、5/21の高値である20734円まで1115円の上昇(5.6%程度)となっております。
日経平均週足チャート(5/23)
前回のマーケットアップデートでは、③の2番底をメインシナリオと考えておりましたが、非常に堅調な動きをしており、現状は①の20500~20700円の水準まで上昇してきております。
おそらく日経平均だけでいうと、今後は上値が重くなり、徐々に調整局面が始まるのではないかと考えておりますが、マーケットにおいて「調整」というのは2種類あります
一つが「値幅調整」です。値幅で調整する場合は前回ご説明した③の17400~17600までの調整が考えられると思います。
一方でもう一つの調整が「日柄調整」となります。これはマーケット全体は強いが、急激に上昇したために、利益確定売りが新規買いと拮抗し、あまり下がらないが上がりもせず、利益確定売りが無くなると再度、高値更新を目指すための調整となります。
その場合②の18800円~19000円ぐらいまでの下落が瞬間あるかもしれませんが、基本は強い状況が4~5週間続いた後、高値更新となるのではないかと思えます。
その鍵を握っていいるのが「NASDAQ」であると考えております。
以前からの繰り返しになりますが、現在のマーケットの中心は「新しい技術の革新」といったテーマになります。
今回のコロナ問題により、世界中の中央銀行が超金融緩和を実行し、世界中の政府が景気対策を行います。しかし、おそらく景気のV字回復は難しいだろうと想定される中で、金融緩和であふれた投資資金はどこに向かうのかは容易に想像できるのではないでしょうか?
NASDAQ総合動向
では、現在マーケットの中心と思われるNASDAQの動きを確認しよう
NASDAQ総合指数週足チャート(2014年8月~2020年5月)
少し長めのチャートですが、リーマンショック後にFRBが金融緩和に踏み切った後、NASDAQ総合は基本的に(水色四角1)の上昇18°トレンドラインで上昇し続けておりました。
上昇角度が18°を保ち、ハイテク企業の業績推移と上昇角度が一致していることからバブル的な動きではないと判断されていたのですが、(水色丸1)の時点で18°上昇ラインを上回った時に少し過熱感が見られ始めました。
その後、値幅調整が起こり2018年12月に6169ドルと18°ライン下限(水色丸2)まで下がり、2019年12月に再度18°ラインを上回ります。(水色丸3)
この時私は「バブルが始まったか?」と考えておりました。したがって(緑色四角1)の54°上昇ラインが引かれたのですが、コロナ問題で2020年2月に9825ドルを高値に急落し(緑色四角1)54°ラインを下抜けました。
しかし下落は(緑色四角2)54°下落ラインの下限で止まり(緑色丸2)、今週この(緑色四角2)54°下落ラインを上回る(緑色丸3)状況になったわけです。
もう少し長い期間で俯瞰してみましょう。NASDAQ総合指数の月足を確認します。
NASDAQ総合指数月足チャート(2005年~2020年)
赤丸は2018年と2020年の大幅調整です。移動平均(120、36、12)を確認すると長期、中期、短期共に上昇トレンド継続中であることが見て取れるかと思います。また、最高値を付けた後、トレンドが下落トレンドに変わる場合は高値付近まで戻ることは滅多にありません。なので赤丸の大幅調整は単なる調整となるのではと思います。
バブルは始まったのか?
では今後NASDAQはどこまで上がる可能性があるのでしょうか?
参考になるのは2000年のITバブル期のNASDAQの動きだろうと思います。
NASDAQ総合指数月足チャート(1994年~2003年)
上記のチャートはNASDAQ総合のITバブル期のチャートですが、現在のNASDAQはどの辺に位置するのでしょうか?
私は1997年~98年付近のチャートに非常に似ていると考えております。当時はアジア通貨危機やロシア通貨危機が起こり日本では大型金融機関の破綻(山一證券、北海道拓殖銀行等)といった世の中の景気は非常に悪いと言われている中で、インターネットや携帯電話といった我々の生活大きく買えるような技術が普及し、そこに投資資金が集中し「ITバブル」が発生したわけです。
NASDAQ総合指数月足チャート(1985年~1998年)
上記チャートの赤丸部分が97年の「アジア通貨危機」98年の「ロシア通貨危機」のタイミングになります。
その後の動きは下記のチャートの様になっております
NASDAQ月足チャート(1985年~2003年)
赤丸が約2000ドル付近ですから、「アジア通貨危機」「ロシア通貨危機」後わずか2年弱で5000ドル超まで上昇しております。
今回もこのような「バブル」が起きるかはわかりませんが、コロラ後の世界で我々の生活が目に見える形で大きく変わり始めるならば、超金融緩和で有り余っている投資資金がリターンを求めて暴力的な動きになることも否定出来ないのではないかと考えております。
皆様はどうお考えでしょうか?
コロナ問題が発生後、多くの方が、「コロラ後」の景気悪化を想定し、再度大きな下落が来ると考えているのではないでしょうか?
私もその想定は持ちつつ投資行動をしておりました。今でも日経平均の今後の上昇には慎重に見た方が良いと考えておりますが、NASDAQ総合指数やGAFAMに代表されるハイテク企業の動き、国内では東証マザーズ指数や、我々の生活を変えるやもしれないサービスを行っている個別企業の動きをみると「コロラ後」のマーケットは必ずしも大暴落だけではないような気がしております。
つまり「景気悪化」が前提であるが故に「新しい技術」といったテーマを求め「バブル」が起きる可能性を想定しておくことが重要であるということです。
今後は・・・
今後は株式や為替の指数をみるより「個別銘柄」や「業種」の選別がより重要な時期になろうかと思います。
有望な銘柄や業種があればまた投稿しようと思いますので、ご興味あればまたお付き合い頂ければと思います。
それではまた!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?