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壮絶出産レポート~無痛分娩・初産・3日もかかったお産物語~

①里帰り出産&無痛分娩の選択

私は産前産後、十分に休息と両親に育児のサポートをしてもらうために里帰り出産を選びました!出産後約1-2ヶ月ぐらいまでお世話になる予定です♪

里帰り出産をする際には、人気の産院だったり、私のように地元の産院の数が限られている場合は予約が取りづらい可能性があるので、早めに分娩予約をしておいた方がよいかなと思います。私は妊娠が発覚してからすぐに分娩予約をしました。(妊娠2ヶ月頃)

さらに陣痛の痛みが恐ろしかったので早々に「無痛分娩」を選択しました。地元の産院は無痛分娩の選択肢があったので本当にありがたかったです。

ちなみに東京の友達の多くが無痛分娩を選択しているのですが、地元(岐阜)の産院では無痛分娩を選択する人はまだ1割程度とのこと。

統計的に日本の無痛分娩の割合は全体の約5-6%ぐらいとのことですが、欧米では帝王切開も含めて無痛分娩を選択する人が約7割以上ということを考えれば、日本ではまだまだ無痛分娩を選択する人は少ないのですね。

➁陣痛が来ない!!ー予定日から1週間経過ー

出産予定日は6/24だったのですが、予定日を超えても破水とお印がなく、陣痛の気配が全くありませんでした!なぜだ~~~~!

できれば夫には立ち合い出産をしてもらいたかったので、出産予定日の前後の日程をあけておいてもらったのですが、努力むなしく何の兆しも現れず、予定日から1週間が経過。

産科の先生と相談して、6/30に入院して計画分娩(人為的に分娩日を決めて分娩誘発をすること)を行うことを決断しました!!(本当は自然の流れに身をまかせたかったのですが、これ以上遅くなると胎盤が剥がれる危険性があるとのことで断念しました。)

➂計画分娩Ⅰーラミナリア(海藻)の登場ー

6/30の早朝から入院し、検診で子宮口の開きを確認したのですが、まさかの進展なし。私の体はまだまだお産の準備段階に入っておりませんでした。

このままでは陣痛促進剤を打っても赤ちゃんは出てこれないので、無理やりこじ開ける作戦に!!そこで登場したのが「ラミナリア」です!!

ラミナリアとは子宮頸管を広げる処置の際に使用する5cm前後の長さの硬い棒状の素材です。天然素材である海藻の根から作られた長さ6~8 cmの円柱状の棒のようなものです。

ラミナリアを子宮頸管の中に挿入すると、体内の水分を吸収して12時間ほどで2~3倍の太さに膨らみ、子宮頸管を広げてくれます。

計画分娩で子宮口が開いていない場合、まず最初に行うのがこのラミナリアを入れる処置なのですが、人によって入れる本数は異なりますが私の場合は4本入れてみて様子を見ることになりました。

ただこれ、めっちゃ激痛!ううううううう。

このラミナリアを入れた状態で2時間様子を見て、どれぐらい子宮口が開いているかで次の処置を決めるとのことでした。

入れ終わった後は特段痛みもなく、ただただ病室のベッドの上で2時間を過ごすことになりました~

④計画分娩Ⅱーバルーンの登場ー

子宮口の様子を確認すると若干ではありますが、少しずつ開いてきているとのことでした。そこで次のステップに移れることに!!(え、まだ次のステップがあるの?という感じでした)

次に登場したのが「バルーン」です。このバルーンというのは、子宮口にゴムの袋を入れて蒸留水や生理食塩水を注入し、袋を風船のように膨らませて子宮頸管を押し広げる医療器具のことです。

このバルーンが一番の強敵で、ラミナリアの時とは全く別次元の痛さでした!!

思わず「おおおお~~~~~~~!!」と唸る私、、、(泣)、、、

強烈な痛みに耐えただけあってこのバルーンを入れてからすぐにお腹が張ってきました。少しずつお腹に鈍痛のような痛みも感じるようになってきました!!

ここで入院1日目が終了します。(バルーンは抜かずにつけた状態のままです)

⑤計画分娩Ⅲー無痛分娩準備(硬膜外麻酔)ー

入院生活2日目に突入しました。午前中に検診したところ、まだまだ子宮口の開きが足りないので、陣痛促進剤が打てないとのこと。バルーン、なんでやねん。

この時点で完全にお産への自信を喪失しております。(なんで私は陣痛すら普通に起こせないんだろうと自責の念に駆られ始める。)

午前中いっぱいはバルーンで子宮口が開くことを待ちつつ、午後ついに無痛分娩の準備をすることになりました。

無痛分娩は「硬膜外麻酔」といわれる下半身の痛みだけをとる方法が用いられます。(完全に痛みがなくなるわけではありません。)

硬膜」というのは、背骨の奥にある脊髄という太い神経を囲んでいる膜のことで、その硬膜の外側に細いカテーテルを入れて麻酔の薬を入れるので、硬膜外麻酔と言います。

無痛分娩のメリットは、自然分娩に比べて大幅に痛みが緩和できる点なのですが、デメリットは陣痛が弱くなり、分娩の進行が遅れ、お産の時間が長くなることです。無痛分娩は、陣痛促進剤を使って、最後は吸引分娩という流れが多々起こるとのこと。

入院2日目は、陣痛が起きた時のための無痛分娩に備えて手術をすることになりました。恐る恐る手術室へ向かう~

手術は背中から硬膜外にカテーテルを入れるだけのものだったので、約10分ぐらいで終了!事前に麻酔をするので痛みは全くありませんでした!(ラミナリアとバルーンの激痛があったので内心ビクビクしていた。)

手術が終わった後は、少しだけカテーテルから麻酔を流して、麻酔が効いているか下腹部に保冷剤を当ててチェックします。

このチェックが本当に大事なんです!私は左側は完全に効いていたのですが、右側の効きがあまく、カテーテルの位置を微調整してもらいました。

この微調整がちゃんとできていないと、本番で麻酔がしっかりかからず、結果、自然分娩と変わらない痛みを味わうことになります。(友達の何人かは実際効きが弱く激痛を味わったとのこと)

この手術も陣痛が来た後にやるのと、陣痛が来る前にやるのとでは圧倒的に陣痛前にやっておいた方がいいと思いました。

陣痛で苦しんでいるときに微調整なんかできない笑 

私は陣痛が来てからの手術でいいかな~と呑気に構えていたのですが、「絶対に事前に手術しておいた方がいいです!」と説得してくれた先生に心から感謝しました。ありがとうございます!!

⑥ついに破水!!陣痛が始まる

無痛分娩の手術が終わり「あとは自然に陣痛が来るのを待つかだけ~」と呑気にお菓子を食べながら病室のベッドで寛いでいた時。

急にお腹の中で「パンッ!!!!!!!」と何かが破裂したような音がしました。破水です!ついに破水が起こりました!

心の中で「ついに、ついにこの時がきた!ひゃっほ~~~!!」と浮かれていたのですが、その後すぐに後悔することに。。。。

破水直後、恐ろしいほどの痛みが襲ってきました。これこそが陣痛の痛みなのですが、もうこれが今まで経験したこともない痛みでした。(盲腸の時よりも痛かった)

あまりに痛くて「先生、早く麻酔打ってください!!」と懇願するも、「中にいれておいたバルーンが抜けるくらい子宮口が開かない(4cm以上)と麻酔は打てませんね。」とさらりと言われる。。

「う、うそでしょ!!こんなに痛いのに麻酔打ってもらえないなんて無痛の意味ないじゃ~ん!!」とひねくれ始める。

実は麻酔を早くから打ってしまうと陣痛が弱まり、出産が進まないことがあるため、すぐには麻酔をしない病院が多いんです。

結果、17時から始まった陣痛を20時まで3時間耐えることに。私はたった3時間耐えただけでしたが、今まで生きてきた中で最も辛く、強い痛みでした。

「もう無理や~~~!!」と息も絶え絶えに助産師さんや先生に懇願してみたものの、「こんな痛みまだまだよ~、お産が進むともっと痛いんだから~笑」と軽くあしらわれました笑

20時を過ぎたあたりでようやくバルーンがスポッと抜けて子宮口が4㎝以上開き、待ちに待った麻酔の登場です!!ほっと一安心。

背中から麻酔を入れるので背中に冷たい液体が流れるのを感じました。と同時に少しずつ痛みが緩和され、30分ほどで全く痛みを感じなくなりました!!

Oh my god !! 無痛分娩はなんて素晴らしいんだ!無痛分娩最高!!
と浮かれ調子に乗る私。なんなら分娩台の上で夕ご飯を食べ始める私w

そんな調子で寛いでいたら東京から夫が駆けつけてくれ、無事に立ち合いに間に合うことができました。お産は予測不可能でコントロールできないので、立ち合い出産はすでにあきらめていたのですが、回りまわって希望通りとなりました♪

そして、麻酔と夫の立ち合いもあり、急速に体がリラックスしたのか、24時を超えるころには子宮口が全開になっていました!!

あれだけ頑張っても開かなかったのに、、、、
身体をリラックスさせることの大切さを痛感しました。

ここで入院生活2日目が終了。

⑦深夜の陣痛&無痛分娩のトラップ

入院生活3日目に突入です。

子宮口が全開になり、ここから陣痛がどんどん進んでくるのかなと思っていたのですが、無痛分娩のトラップにはまることになってしまいました。

さきほども述べたように無痛分娩のデメリットは、麻酔薬の影響で陣痛が弱くなることです。

出産時には1分間隔の強い陣痛が必要なのですが、私はまだ6分間隔。
赤ちゃんもまだ全然下に降りてきていない状況でした。

そしてさらに無痛分娩では最後にいきんで出産するために、運動機能が麻痺するほどの麻酔はかけられないんです。

つまり、陣痛が進むにつれていきむ必要があるため、ある程度の痛みを感じ始めるということです。(無痛を選んだ友達の中には最後まで全く痛みを感じなかったという人もいます。)

私は深夜1時から急に下腹部に強い痛みを感じ始めました。助産師さんを呼んで痛みがあることを伝えると
「これ以上麻酔をどんなに流しても今痛みを感じている部分には麻酔は効かないので、耐えるしかないです。」と。

「え~~~~~~~~~~~~~~~~!!無理無理無理無理!」

麻酔が効いていないので、もはや自然分娩と同じレベルの痛みになっている。

「だったらせめて陣痛促進剤を使ってお産を進めてください!!」と懇願するも、、、、

深夜のお産は夜勤の助産師さんが少なく(後で聞いたら2名しかいなかったらしい)、他にも緊急で別のお産が入る可能性があるとのことから、深夜は陣痛促進剤を使ってまで無理にお産を進めないとのことでした。

が~~~~~~~~~~~ん!!

仕方ないので6分間隔の陣痛に耐えうること5時間!!時計は朝の6-7時頃だった気がします。(激痛過ぎて意識が朦朧としています。)

ようやく先生が来てくれて内診してくれたのですが、まだまだ赤ちゃんはおりてきておらず、「あと1-2日間はかかるかもですね。」とぼそっとつぶやいた言葉が脳裏を離れない、、、、

「先生、促進剤使ってください!!もう限界です。」と声を絞り出して懇願し、ついに許可が下りました!!

⑧陣痛促進剤を使い急激に進むお産

陣痛促進剤を打ってから30分から1時間ほどで陣痛の間隔がどんどん狭まってきました。

今までは陣痛がきてもいきむことができず、痛みを逃さなければいけなかったのですが、この時からいきむ許可が下りました!!

いきみを逃すことの方が辛いことだったんだと、いきむことができて初めて知りました!!いきめるって素敵!痛みに立ち向かっている感じ!

担当の助産師さんのポジティブフィードバック(何しても褒めてくれる)との相性がよく、陣痛が1分間隔になって、何度もいきんでいるうちに赤ちゃんがするするとおりてきてくれました!!

産道の中に何か挟まっている感覚がとても不思議でしたが、ゴールが近いことを確信し、ひたすらいきみ続けました。するとドュルン!!と赤ちゃんが出てくる感覚を感じました!!

2022年7月2日(土)の9時についに元気な女の子を出産しました!!
本当に達成感しかありません。

カンガルーケアを希望していたので、出てきてすぐ我が子を自分の胸に抱くことができ、本当にこの3日、あきらめることなく頑張って出産してよかったと心の底から思いました。

夫にも出産のプロセスを知ってもらうことができ、出てきたばかりの娘を抱っこさせることができて本当によかったと思います。

産科の先生、助産師さん、家族や夫、何よりもお腹の中で頑張って産まれてきてくれた我が子に心から感謝です。








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