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トートと、バナナジュウ

家の近くで、80歳はゆうに超えてそうなおじいちゃんとおばあちゃん二人でのんびり経営している喫茶店発見。

やや重たい扉を開けるとカランコロンてベルがなる。

こじんまりとした広さで、四人がけテーブルがこちらに2脚、むこうに3脚。20席いっぺんにはいると隣の人どうしぶつかっちゃうだろうな。今のところ、お客さんは私のほかに3人。

新聞読んでる小太りなおじさん、ノートパソコンで地域の広報誌書いてるんじゃないかなと思われる40代くらいの男性。
ゆっくりゆっくり話す50代半ばと見える女性。

ピアノとバイオリンのクラシックが流れる。

「トーストとバナナジュースください」

二回くらいおじいちゃんに伝えたけど、無反応。

耳元で、もすこし大きめの声で、ゆっくり、三度目の正直で

「トーストと、バナナジュース、ください」

って伝えたら、

きっと、スって、言いづらいんだろうな。

「はい、トートと、バナナジュウね。」

って答えて、おじいちゃんは、カウンター越しのおばあちゃんに、オーダーを通す。

のんびりのんびりとした、土曜の昼下がりのひとこま。

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