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わからないならそれでいい


I

君のことは、好き。

ただ、この好きが恋愛感情かと問われたら、
なかなか答え難い。

良き友人として好きなことは間違いないけれど、

もしかしたら心のどこかで今以上を求めている
自分がいるかもしれない。

白黒つかない今の想いを何と伝えたら
君に届くだろう。

自分のことなのにこんなにわからないんだよ。
おかしいよね。

だからさ、いつもみたいに笑ってよ。


II

あれもこれもと欲張って生きてきたつもりは
ないけどさ、君のことになると
どうやら無理みたい。

もっと近づきたい、もっと知りたい。
どんどん欲が出てきてしまうんだ。

これが所謂 "恋" ってやつなのか?

僕には…まだまだわからないことだらけだね。


III

悲しいわけでも、悔しいわけでもないのに
涙が溢れてくるのはどうして。

私は無駄な時間が嫌いなの。

今、意味もなく私の頬を流れてる涙の理由を
探すこの時間ほど無駄なものはないわ。

ぼやけて見える世界に美しさなんて、
何処にもないんだから。


IV

ずっと同じ場所にいたら、疲れる。

変わり映えのしない景色を眺めて
また、溜め息が出た。

何かが足りない。
だけどその何かがわからない。

わからないから、逃げた。

誰も知らない場所。
そんなとこあるのかわからない。

あぁ…私にはわからないことが多すぎる。


V

わからないことは少ない方がいい。

だけど、何もかもわかってしまうのも
それはそれで辛いと思う。

わからなくて、知らなくていいことなんて
この世界には山ほどあるから。

わからないならそれでいい。

死ぬまでわからなくてもいいじゃないか。

またこの世界を生きたいと思う理由ができる。

今、全てを理解する必要はないさ。

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