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【読書記録】汝、星のごとく-凪良ゆう
瀬戸内の島で育った暁海と櫂の人生を描いた恋愛小説。
親ガチャ、ヤングケアラー、男尊女卑、誹謗中傷、田舎の生き辛さなど複数のテーマに触れている。凪良ゆうさんは辛い幼少期を過ごし小学生から児童擁護施設で育ったが、物語に救われたらしい。読後にそれを知り、暁海と櫂は自身を投影しているのだと理解した。
北原先生と瞳子さんがかっこいい。割り切っていて清々しい。そのような思考に至るまでに、どれほどの葛藤と諦めを経たのだろう。
愛の形はさまざまだと思った。作中の例は正しくはないかもしれないが、周りがとやかく言う話ではないし。
印象的だったことの一つが、人生の選択権を自分が持ち続けられるためにも「自分で自分を養える」という最低限の武器のメンテを続けることが大事ということ。「自分を縛る鎖は自分で選ぶ」。これだけではないが、北原先生の発言にはハッとさせられる。
良いことの次にそれを上回る悪いことが立て続けに起こる。読んでてつらくなる。
ただ、ハッピーエンドではないが、もやもやした感じもない。結果それぞれが納得できる生活を手に入れて良かったんじゃないかと思う。
スピンオフの「星を編む」も読みたいなぁ…
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