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「月の満ち欠け」映画と小説


今回は「月の満ち欠け」についての感想を書こうと思う。

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1.映画に抱いた感想 "なんか違った"

原作の小説より先に映画を観た。
私が抱いた感想としては“なんか違った“である。

自分のせいなのだが、予告と出演者から勝手に期待が大きくなってしまっていたみたいだ。
素敵なシーンは多くあったのだが、全体を通して私のイメージしていたものとは違ってSF感が強かった。


2."なんか違った"からこそ、原作を読んでみた

実写化されたものを先に見た場合、後から原作もということがあまりない私だか、今回は原作の小説も読んだ。

それはなぜか

今回の作品の場合、小説は直木賞を受賞しており、映画からもストーリー自体はいいものだという雰囲気は漂っていたので本来の姿はいい作品なのだろうという期待があったからである。
(なんだか上からですみません…。)

1つのわがままとして、Snow Manファンでもある私としては"目黒蓮が出た映画"がいい作品だと思いたいということもあった。

つまり、自分の中の"なんか違った"を解消するために小説に救いを求めた。

3.小説を読んで感じたこと⁡

まず小説の中の正木瑠璃は、映画の中とだいぶ印象が違った。
小説の中の方が影が少ない気がした
後、映画の中より少し年上に感じた

ストーリー自体も映画とはまるで印象が異なった
この小説を2時間に収めるということ、
文字で豊かに綴られた"感情"や"その場面の空気感"を生身の人間だけで表現するということ
それは確かに難しいかもと感じた

小説と比較出来たからこその感想だが、
映画は、おそらく2時間という枠に収めるためにコンパクトにした結果、有村架純演じる「瑠璃」1人のみを主軸にストーリーが展開されている感覚があった。

それが「生と死を繰り返す」という壮大なテーマに対して、どこかコンパクト過ぎて説得力がなくなってしまっていたのだと感じた。

それが故に、全体的にSF感があったのが私の「なんか違った」という感想に繋がったんだと思った。

でも小説では複数人の「瑠璃」がしっかり描かれていて、「生と死を繰り返す」という壮大なテーマに見合った規模の展開になっていた。

登場人物たちが"生と死を繰り返している"ことを
現実味を帯びて感じられて、このストーリーを体感するということについて充実感があった。

4.番外編 個人的に刺さった文章

「会いたい人がいる。人はみな会いたい人に会えないままこの世界から消えていったかもしれないんだ。」

そうなんだよね。だからやっぱり会いたい人がいるなら、そのうち〜としないで思った時に連絡を取るべきなんだよね。


5.結論

小説はいい作品だった。
映画と小説、私の感覚としては結構異なっていた。

映画は観て原作はまだ読んでいないという人は是非小説も読んでみて欲しい。
きっと映画の見方も変わるだろう。


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