「繊細さん」の克服の難しさ

こんばんは、璃火です。
以前から「気にしすぎ」……愛着障害やアダルトチルドレン・HSPについて書いてきたけれど、今日はその話。
2年前から本格的に向き合ってきたけれど、克服する上でのハードルを感じていて、今日はそれを書いていきたい。

いつも通り乱文だし、ちゃんとまとまってないですが、書き連ねていきます。

わたしについて

主な困りごと

①「過剰適応」「見捨てられ不安」
他人の顔色を窺って、気をつかいすぎる。
相手のちょっとした雰囲気から不安になる。過剰に先読みしてしまう。
ひとり反省会とかしてしまう。

②「自責感情」「自分に価値を感じられない」「よくわからないけれど自信がない」

①と②が原因で、
③嫌なことから逃げられない、怒るべきところで怒れない、自己主張ができない
怒っていいこととそうでないこと、我慢すべきことと我慢すべきでないこと、の見分けがつかなくて、結局「自分の心が狭い」「我慢が足りない」という結論になり、限界をぶち超えて頑張ってしまう。相手が明らかに悪くても「自分にも落ち度があったかも」と考える。
←なめられる

④「普通はどうなのか」を考えまくる
自分の考えに自信がないから。

共感するところが多いのは、

  • アダルトチルドレン

  • 不安型愛着障害

  • HSP

  • 発達性トラウマ


色々本を読んでみて、一番当てはまるのは「発達性トラウマ」「不安型愛着障害」かな…と思います。
HSPはちょっと違うかもと感じています。
というのも、「気にしすぎ」はすごく当てはまるし大きな音も苦手だけど、HSPの方々のように気が利くわけでもないし、においに過敏というわけでもないし、何しろ子どもの頃は「図太かった」ので(笑)。


治療のきっかけと変遷

恋愛です(笑)。
大学院修士1年のときに好きな男の子が出来ました。
彼とのデート(?)やLINEで一喜一憂してしまい、「考えすぎ」「気にしすぎ」に悩み疲れ……これまでも悩んでいたはずだけど、「友達レベル」から「恋愛レベル」になると苦しさが激増!!

そこで、大学のカウンセリングで「認知行動療法」をはじめました。ネガティブな考えが浮かんだときに友達に助言するようなポジティブな見方を探してみよう!といったエクササイズ。

1年くらい続け、逆になんかしんどくなってきて(「そんなポジティブに考えられない自分はダメだ…」となった)、
愛着障害専門のカウンセリングに4か月通い、
社会人になって現在に至ります。


克服の難しさ

①(アクセスしやすい情報源の)解決方法の難易度高すぎる!

まず悩みを抱えて気軽にできることといえば、ネット検索、もしくは本を読むこと。

「気にしすぎ」と調べて出てくる解決策は、こんな感じのが多い。

  • 人と比べない

  • 気にしない

  • 信頼できる家族や友達に相談しよう

  • 自信をつけよう、自己肯定感を高めよう

  • 夢中になれる趣味を見つけよう

人と比べない…「悟りをひらけ」と言うのか?!(笑)
人間は社会的な生き物だから比較癖を「マシ」にすることは出来ても、なくすのは難しそう……。

気にしない…それができないから困っている!!
信頼できる家族や友達に相談しよう…それができたらもうしているし、こんなメンタル状態になっていない!!

自信をつけよう、自己肯定感を高めよう…夢中になれる趣味を見つけよう…間違ってないかもしれないけれど、難易度高すぎる!!

つまり、どれもたぶん正しいのだけれど、即効性がなく、難易度が高い。
ホップステップジャンプじゃなくて、ホップジャンプ!みたいな回答。
地道な努力が必要、長期的に解決することが求められるから、挫折しがち。解決しないで堂々巡り。

あとは、「睡眠」「運動」「食事」「部屋をきれいに」というのもよく出てくる。朝散歩に行こうとか。

これについて異論はないです。
でも、そもそもよく寝られなくて中途覚醒してしまったり、メンタルが終わると部屋を片付けられなかったり、栄養バランスのとれた食事を作れなかったりメニュー考えるだけで挫折したり、疲れ切って運動できずに眠ってしまったり、朝がそもそも弱くて散歩する時間がない。
完璧主義が発動して、ちゃんと8時間寝なきゃ、寝る前スマホ触っちゃだめ、運動はこのくらいして…となって出来なくて挫折。

←今は部屋片づけられなくても勉強もさぼっていいからとにかく寝る!!中途覚醒してもいい!!、会社帰りに強制的にジムに行ってスタジオで踊る、食事はプロテインと中食と会社の食堂利用する…自炊無理しないコンビニOK栄養取れればOK…など楽をすることで、なんとか守れている。

安全基地を見つけよう、というのもよく見かける。
愛着障害克服の本を読むと、優しいパートナーと巡り合えてメンタルが安定したという結末になることもしばしば。
そんなとき、自分で克服できないことに軽く絶望する…

あとは、辛い環境から逃げようとか。
辛い環境から逃げようと言われるけど、もう逃げる思考が奪われてしまっていたりもします…。
我慢することとそうでないことの違いが分からないので、気合と根性で頑張り切ってしまう。ブラック企業から逃げられない社員のよう。


②逆効果の治療もある

わたしが気にしすぎさんや愛着障害の本を読むと、
普通の人(安定型)がいかに素晴らしくて生きやすくて、繊細さん(不安型愛着障害・アダルトチルドレン・HSP)が「異常」という二項対立思考が強化されてしまいました…(もちろん著者にはそんな意図はないのです)。

はじめは、自分自身の「気にしすぎ」に困っていたから治療をはじめたり、本を読んだりしていたはずなのに、
だんだん、わたしが「おかしい」から直さなきゃ、普通の人にならきゃ…という焦りから治療に取り組む形になってしまっています……。

認知行動療法をしていると、LINEの返信が遅いことに対して「忙しい」と思えない自分ってなんてダメなんだ…普通の人になれないよ…と自分を責める方向になりました。

好きな男の子からLINEの返信を1週間放置された時、
愛着障害のワークをやると、
「忙しさを尊重できないわたしが悪い」「忙しいと思えないわたしが悪い」「相手に自分のペースを押し付けている」「不安型は求めすぎなタイプ」「男はそんなもの」「既読無視を気にしない女がいい女」となって、
一生懸命我慢。

わたしが返信遅くて悲しいと感じる感情は、前をゆっくり歩いているおばあちゃんにイライラするドライバーのようなもの。
同じ状況でもイライラするドライバーとそうでないドライバーがいるから、
おばあちゃんがイライラさせているんじゃないくて、自分が勝手にイライラすることを「選んでいるのだ」ということらしい。

だから、結局わたしが悪いんだな、異常なんだな、きっと安定型の人なら優しくのんびり待てるんだろうと考えて、
やっときた返信に一切怒らず「社会人できっと忙しい中ありがとう!(以下メッセージ)」と我ながらウルトラあたたかい返信をしました。

そのあと、大学院の同期たちに笑いながら「返信遅くて悲しい~。脈なしだから仕方ないよね」「これ実は男の子から『送って』と頼まれたやつなのに…」と話すと、
「それは男の子の行動がよくないよ。忙しいなら『今返信できないから後でね』の一言があってしかるべきだよ。相手の配慮が不足している」「璃火ちゃん対応優しくしすぎだよ」「おれなら3週間後に返信しかえすで(笑)」と言われて、
悲しかった気持ちがわーっとでてきて、
頼んだものに返信しないってビジネスならご法度じゃない?!と思えてきて(脈なし以前の問題)、
怒っていいこととそうでないことの違いが余計に分からなくなってきた。


また、

  • 自責思考(ビジネス本とか)

  • 自分を大切にできない人は他人からも大切にされない(大切にされる女になるには!みたいなコラムとか)

  • 人を許そう♡愛♡(自己肯定感を高める本とか)

  • 「誰もあなたのことなんて気にしていない」

といった発信もよく見ます。

これはきっと健康的なメンタルを持っている人にとっては、
前向きでモチベーションのあがるメッセージなのだろうと思います。

でも、わたしには合わなかった。

すでに自責をしているので、相手が悪くても自分のせいにしてしまったり。
人に失礼をされたとき、相手に対する怒りじゃなくて、「そんな対応される私が悪い」「自分が自分を大切にできていないからこんな扱いされるんだ、自分が悪い」と自責に襲われます。
なんか高校生の時に痴漢されたときに、セーラー服を着ていたわたしが悪いんだ、隙があったわたしが悪いんだ、と考えたときの感情に似ている。

「誰もあなたのことなんて気にしていない」というのも、自己否定が強いタイミングだと「わたしがそこまで価値のある存在じゃない」と聞こえてしまう。

アドラー心理学
アドラー心理学をもとにした本がわたしには合わないらしい。
愛着障害のプログラムもしんどかったところはアドラーの考え方を基にしていると気が付きました。さっきのおばあちゃんにイライラするドライバーの話とか。

そして悪いことに、アドラー心理学が大流行した結果、アクセスしやすい本やサイトはアドラーの考え方を紹介するものであふれかえっている…(白目)。
救いを求めて本を読むと、「またこれかーーーーーーー」「著者の考え方はないのかーーーーーー」「金太郎あめ~~~~~~~~」となる(笑)。

③カウンセリング、高い

プロにはお金を出すべきだという考えだけど、それとこれとは別で高い…続かない~~~~


気づいたこと

色々2年間あがいてみて気づいたこともあります。

① 情報をうのみにしすぎ、取捨選択できていなかった

心理カウンセラーさんが書いている本だから、お坊さんが書いているから、お医者さんが書いているから、きっと正しいのだろう、と思っていたけれど、人には「合う」「合わない」があります。
心のことは分からないことだらけで、学説が入れ替わったりすることもある。

だからこそ、自分に合うものを探していく必要があるなと思いました。

② 必要だったのは、自分の感情を否定しないことだったのかも

返信が返ってこなくて悲しい。
遅刻率100%で悲しい、本当は怒っている。
あの人の行動気になるな…わたし何かしちゃったかな、不安だな。

こういった感情に対して、わたしはすぐさま、
「忙しいと思わなきゃ!!!!!」
「こんなこと気にしている自分はダメ!!!!!!」
「何か事情があるのかも!!!!!」
「完璧主義を!!! 直さなきゃ!!!!」
「自己主張しなきゃ!! アサーティブコミュニケーションしなきゃ!!」
とふたをしてしまっていました。認知行動療法とかで。

自分の気持ちじゃなくて、相手の事情や気持ちや世間の「かくあるべき」とか(気にしない人が好かれるから…)を優先していました。

でも、そのたびに自己否定が強まってしまった。

愛着障害の最後のカウンセリングで、カウンセラーの方に「自分の中の『嫌だ』を大切にしてみて」「璃火ちゃんはどうしたいのかな」と言われました。

自分の気持ちを否定し続けたから、逆効果になってしまったのかもと思い始めました。

先述の通り、返信1週間放置されたとき、
大学院の同期に「男はそんなものだよ」と返されずに、「返信遅いの困るよな~。話進まんもん!」「怒って良くない?!」と共感されたとき、わ~っと本当は辛かった感情がぶり返したように、
もしかしたら今のわたしに必要なのは、まず自分の感情を肯定することなんじゃないか、と気づきました。

自分に自信をつけよう!という回答ではなくて、
ただ「そうか、そう思ったんだね」という言葉が、悲しい気持ちの適切な応急措置じゃないかと。


まとめにかえて


めっちゃ長くなってしまいました。
まだ道半ばですが、本当に克服が難しいと感じます。

でも、できることから少しずつはじめていて、
最近はジムに通うのが楽しいなと感じています!!!!!

今日はひとまずこのへんで。

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