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【5月31日までの限定記事】医療者の同士打ちを誘う?優劣をコントロール?病院で起こった病気が仕掛ける「ゲーム」

今回の記事は、医療者側に起こる問題とその対策のお話です。
ここの記事は私用の備忘録となっておりますが、今回の話はやや医療専門性の濃いい話になっておりますので、不要な方も多数おられると思います。

あまり長々と出す話でもありませんので閲覧期間を5月31日までとしております。また必要な方のみご閲覧いただくために有料版とさせていただきます。
何卒宜しくお願いします。

【おねがい】
私からのお願いですが、今回の記事は患者様への否定ではなく、病気によって起こる症状と、その対策のお話であることにご留意くださいますようお願い申し上げます。
私の新人時代の話ではありますが、19年経つ今もなおこの時の経験は私の仕事の基盤となっております。
あ、でも、肩の力を抜いて読んでくださいね(笑)



「それは患者さんが悪いんじゃない。病気がそうさせている。」
「患者さんは病気という状態にあり、どちらかと言えば低い位置にいます。あなたたちはゲームを仕掛けられているんです。」
荒れる現場に投じられた外部の医師の言葉にハッとなった新人の頃の記憶。

50代 女性 癌末期
個室入院。
癌の影響もあり、両肩が挙がらず、手先もうまく使えなかった。幸い下肢の力は保たれていたため、人的介助で車椅子まで誘導できた。体重は重たかったため、当時3人がかりで移乗などをしていたように記憶している。

患者様からの要求は眠っている間を除き24時間続きます。部屋を後にしようとしても何らか理由をつけて呼び止められる。ついさっき整えた姿勢が気にくわない。服の袖位置が気に入らず、すぐに修正を希望される。大小さまざまな要望がありました。

患者様は自身がいかに可哀そうであるかをひとしきり訴えた後、

「なので〇〇をしてほしい」

という言葉とセットで要望を伝えてこられるので、私を含む医療者は断れず、次第に他の患者様に割くはずの時間をその方に割いていることもありました。

私のリハビリ時間は、とにかく「腕をマッサージして・・・、右足を、腰を、首を・・・」とのご要望が多く、毎日の介入は診療報酬上介入できる時間を超過していた(そのぶん帰る時間はおそくなーるw)

本来のリハビリとは少し主旨が外れるため、本来の運動機能維持に向けた対応に戻そうとするが「お願いします」との訴えに断り切れず2時間以上その場でなるべく理学療法寄りの運動をしながらマッサージをしていたこともありました。

極めつけは、医療スタッフに対する格付けがされ、スタッフによっては来室の度にチクチクと棘のある言葉を受けることも増えてきました。

〇〇さんはここまでやってくれるのに・・・
今日はしてくれないんですか?
そうですか・・・(涙ぐむ)
✖✖さんは嫌です。〇〇さんを呼んで!


カルテを閲覧するためにスタッフルームに立ち寄ると、ほぼ100%といっていいほどその患者様の話で持ち切りでした。患者様から責められるスタッフ、優遇されるスタッフ、そっぽ向かれるスタッフが入り混じるスタッフルームは何とも言えない重たい雰囲気に包まれていました。

精神的に追い込まれ、「もうここでは働けない」とこぼすスタッフまで出てきました。

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