私の「美」(6) 「海辺の小さな入江」
ビーチだ!夏だ!の季節になってきたが、私はビーチも好きだが、岩礁で作られた小さな入江も好きだ。理由は、掌(たなごころ)とでも言おうか、母なる海の子宮のようにも思えてしまう。
荒々しい波も、ここまでくると静やかな波動となり、魚介類やフナムシたちが、ウロウロと静かな日常を楽しんでいるように見える。
魚から陸上生物になったころの記憶が、DNAの奥底に眠っているのかもしれないし、眠るふりをしながら、DNAの振動を刻んでいるのかもしれない。
そして、私は、そこに「美」を感じてしまう。
理由は分からないし、それを追求しても、嘘の言葉を重ねるだけだから、放置するしかない。
この夏も、タプタプと、優しい波が押し寄せる、「海辺の小さな入江」に出逢いたい。中嶋雷太
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