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母と宗教二世の話

父について書いたので母と私についても書こうと思う。長くなるので何回かにわけるかも?
私はいわゆる宗教2世です。
母がものみの塔、エホバの証人ってやつです。
私は兄姉と歳が離れていて、
兄が私の10個上、姉が私の7個上。
本当は私の上にひとりきょうだいがいたのだけれど、父の記事で書いたように夫婦仲っつーか家庭内がヤバかったので中絶したんですって。
では何故私を産んだのかというと
私を妊娠した時には母が宗教に入っていて
エホバの証人はキリスト教系なので中絶禁止なので私が産まれたのでした!
かくて私の拗らせた人生が始まりました!

つくづく人生とは
10代の時に親から受けた呪いと
自分で自分にかけた呪いを解くためのグレートジャーニーです。

ここでりえぞう的に宗教2世に産まれたメリット&デメリットを書きます

メリット
・この世に誕生できたこと
・母が癌で闘病中に信者の仲間達のサポートが手厚かった
・母が死ぬ時に「次目が覚めたら楽園にいるから…」と死に対する恐怖が薄かった
・キリスト教モチーフのものに自動的に詳しくなった(サグラダ・ファミリアの観光とか)

デメリット
・ハルマゲドン(世界の終わり)がきて信者以外は一掃されて楽園で永遠に楽しく暮らしますって教義だったので、人生を逆算して考えるとか、
有限の命なので計画的に生きるという事が思考の中になかった
・友だちの輪から浮く

まあ細かいことはもっとあるんだけどそれぞれ
教義の内容書かなきゃいけないのでめんどくさいの…

そして母はハルマゲドンが来るからって
父の保険金が億単位で入ったんですけど10年くらいで溶かしてましたね。
宗教に課金したのではなくただ金遣いが荒かっただけ。
お家にお手伝いさんがいたし、しょっちゅう外食してたので私が高校に入るくらいにはちゃんと没落してました。

この世に誕生した事以外に、私の人生にかの宗教は必要無かったけど、
父がめっちゃくちゃな人だったので母にとっては救いになったんじゃないかな?
宗教は自分で選択するもので、親であっても他人に強要されるものでは無いのよね。

私はその宗教をやってる事が本当に苦痛で苦痛で仕方なくて、子どもの頃からずっと教会にいる時には髪の毛抜いたり、爪を噛んでたりしてた。
高校生になってからはもっと病んで
新品の大型カッターで腕を切っては流れる血を見て生きてるって実感していた。
でも誰にも言えずに、ずっと包帯を巻いて隠してた。
その行為がリストカットって呼ばれていて、みんながやってるなんてずっと後になってから知った。
学校をサボって知らない道を歩いたり、知らないバスにのって、どこか誰も私を知らないところに行きたかった。そして知らない街でもう一歩も動けないと思って、2時間立ったまま泣いた。
疲れて前のめりになった時に自然に足が前にでてやっと動き出した。
そのようにして10代を過ごして、このままだといつか死んでしまうと思って、婚前交渉が禁止されてる宗教なので、20歳で無理矢理に処女を捨てて、宗教から破門されて、そうして私は生き延びた。

基本的には、父親が家庭に無関心で、承認欲求の塊になった暇な主婦が暇な主婦に布教して信者が増える構造なんだけど、今はSNSとか、宗教以外に自分への関心を満たすコンテンツがあるので余り流行らないんじゃ無いかなーと思う。

いま、宗教に対する恨みはない。昔はあったけど。母に対しても、自分が大人になったら、
ああ、母も不完全な女のひとりだったのだなと思って許せる気持ちの方がつよい。母のこと、なんだかんだで好きだし。不完全で、だらしくなくて、でもチャーミングな人だった。
死んで10年だけどたまらなく会いたくなる。今でも会いに行ったら会える気がする。この世のどこかで呼吸してくれてる気がする。
許せるけど、やっぱりめちゃくちゃ文句言いたい。愛もちゃんと伝えたい。
何故か顔よりも繋いだ手の感覚の方が強く思い出す。母と手を繋いで歩きたい。

親と縁を切った方以外でこのブログ読んでる人がいたら是非会える内に会って、愛を伝えて欲しいと思う。
最後に母からきた誕生日のメール抜粋
お誕生日のお祝いをしてはいけない宗教なのだけど、多分最後だと思って送られてきたんだよね。

母とのやりとりがショートメッセージなので
いずれ電子の海に消えてしまうのが嫌で全部スクショしました。
今では手書きでお手紙のやりとりをしておけば良かったなって後悔してる。
メール、便利だけどね。


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