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【暦学的視点でみる渋沢栄一3】なぜ「論語×算盤」という発想に至ったのか?

■渋沢栄一を暦学的視点で考察する☆*゚第三弾

こんにちは。
今日も渋沢氏を暦学的視点でみていきたいと思います。

・。♪*+o「暦学って何?」という方はこちら・。♪*+o

第二弾となる前回は...
渋沢氏の曲がったことが大嫌いな一面に注目してみました。

・。♪*+o 【第二弾】の記事はこちら・。♪*+o

第三弾となる今回は...
なぜ「論語×算盤」という発想に至ったのか?

一見、相反するものを掛け合わせる点に注目しながら
考察していきたいと思います。

■道徳×商売は両立するのか?

商売は卑しいと考えられていた時代。

豊かな社会をつくっていくためには
"商売"に"道徳"を掛け合わせる必要があると渋沢氏は考えました。

ソロバン(カネ儲け)は「論語」(道徳)によって上手くいく。

同時に「論語」はソロバン(カネ儲け)によって、本当の意味で世の中を潤していくことができる。

つまり「論語」とソロバンは、一見かけ離れているようで、実は非常に近いものである。

「論語と算盤」論語と算盤は甚だ遠くして甚だ近いもの(処世と信条)より

-- 算盤(金儲け)だけではダメ
-- 論語(道徳)だけでもダメ
-- 互いの要素がないとダメ

互いの長所を掛け合わせよう!と。

互いの長所とは何だったのでしょうか?

<論語>
長所:宗教的ではない 日本人の道徳の基盤としてふさわしい
短所:欠点が少ない教訓とは言え、時代に合わなくなるものもある

<算盤>
長所:強く繁栄した日本をつくる ビジネスや経済の発展
短所:格差の拡大 弱者の切り捨て

互いの長所と短所を踏まえた上で
「論語」を商売用に読み換えて商業道徳をつくっていきました。

頭が柔らかい渋沢氏らしい発想だと感じます。

全く違うものを掛け合わせるという発想は
「論語と算盤」だけではありませんでした。

■士魂商才

「論語と算盤」の2章に出てくる士魂商才。

士魂商才 = 武士の魂 × 商人の才覚
こちらも相反するものを掛け合わせした造語と言えます。

・。♪*+o 「論語と算盤」士魂商才の記事はこちら・。♪*+o

こちらの言葉は渋沢氏のオリジナルではなく、
菅原道真(平安時代の学者)が唱えた「和魂漢才」をアレンジしたもの。

ここでも"武士の魂"と"商人の才覚"、
互いの長所を掛け合わせています。

バランスをとって両立を図ることの大切さを説いているのが
渋沢氏らしいといえるでしょう。

■暦学的視点で見てみると...

暦学的な視点で渋沢氏を考察していきたいと思います。

暦学のメソッドのひとつに、
エネルギー解析理論というものがあり、

その中の「エネルギー指数」から考察方法があります。

このエネルギー指数というのは、
生まれた時の天体の配置から計算された生態エネルギーで、
高いから良い、低いから悪いというものではありません。

エネルギー指数という観点で渋沢氏をみると
かなり低い方といえます。

エネルギー指数が低い人の特徴はこちら。
効率的
・団体行動をとるのは苦手
・気を遣いたくないし、気を遣われたくもない
などなど。

新しい何かをゼロから創り出すのではなく、
効率的に良いところを掛け合わせて新しいものを創る発想

エネルギー指数が低い渋沢氏ならではと言えるでしょう。

エネルギー指数という点だけ見ると、
▷スティーブジョブス(Apple創業者):高め
▷ラリー・ペイジ(Google創業者):低め

色の違いは明らかかと思います。

0→1を生み出すスタイルのスティーブジョブスに対して、
1→10と買収を繰り返すラリー・ペイジ。

自分の気質にあったスタイルを貫いた人が
能力を最大限に発揮できる
と言えるのではないでしょうか。

<次回予告☆*゚>
暦学的視点でみる渋沢栄一4
チーム渋沢をつくらず、なぜ「適材適所」を貫いたのか?

次回以降も暦学的視点で渋沢栄一氏を考察していきたいと思います。

ーーーーー
*参考文献
渋沢栄一と「論語と算盤」/齋藤孝著

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書) 

NHK 100分 de 名著 渋沢栄一『論語と算盤』 2021年 4月 [雑誌] (NHKテキスト)


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