「○○しなくちゃ」の思考を変える。

「○○をしなくちゃ」「○○をしなければ」という思考回路をなるべく使わないようにしたい、と思っています。

とはいっても、原稿の締め切りは確実にやってくるので、原稿を書かなくちゃという思考自体は必要ですし、原稿を書くために映画を観ることも仕事。でも、期日に追われているときって、仕事以外のこと──洗濯をしなくちゃ、ゴミ出しをしなくちゃ、銀行に行かなくちゃ……日常生活のあらゆることが、○○をしなくちゃになって、苦しくなるときがあります。特別なことではなくても、やるべきことが重なると、勝手にてんぱってしまうんですよね。

そんな自分のダメさ加減にあきれながら、ふと思い出すのは、実家で暮らしていた頃のお母さんの日常です。毎日、朝５時に起きて、ちゃんとお化粧をして、お弁当と朝ご飯を作ってくれて、家族を送り出してから自分自身も仕事に行く。子供の頃はそれが当たり前だと思っていましたが、今の自分と比べると、お母さんって何てすごかったんだ！と自分が恥ずかしくなります。

当時のお母さんは、家事、子供のこと、仕事、自分のことをどんな思考回路でこなしていたんだろう、どうしたら気持ちよくこなせるんだろう。そのコツというのは、きっと人それぞれだと思うので、どうしたら「○○をしなくちゃ」という思考回路から抜け出せるのかを、真剣に考えたことがあります。私の場合は、それをやり終えた後の幸福感を想像することが有効でした。

原稿を書き上げたときの達成感、掃除をしたあとに部屋がキレイになる爽快感、やることリストをひとつひとつクリアすることで得られる、満たされる感覚ですね。それを想像すると「よし、やるぞ！」というスイッチが入る。結果的には同じ作業であっても「○○をしなくちゃ」という憂鬱さでやるのと「やるぞ」という前向きさでやるのとでは、ぜんぜん違います。

という前向きな方法を分かっているのに、うまく行かない日はあって……最近はそんな日がつづいていたので、もう一度、思考回路を変えるためにも、書き留めておこうと思ったのでした。

それでは、また明日。