作詞家大塚利恵の『ことばのドリル』vol.12♫“ソファミレド”に歌詞を
vol.11のドリルはいかがでしたか?
「ソファミレド」というメロディにことばを付けてみて下さい。
速さやリズムは自由です。
曲先作詞のプチ練習、2回目。
今度は『ソファミレド』と音階を下って行くメロディでした。
上って行くメロディに比べて、どんな違いがありましたか?
メロディとことばが合体すると、1+1=2以上の壮大な化学反応が起こります。
ことばが意味を超えてゆく。ことばがことばを超えてゆく。
単純にメロディとことばのイントネーションが合うかどうかだけではない、「音楽のことば」ならではの楽しいマジックです。
さて、歌いながらことばを探して行くと、意外なことばが出てきた人も多かったのでは?小さい頃、替え歌をして遊んでいた時の感覚に似ているかもしれません。
大人になるに連れて失いがちな感覚。でも大丈夫。やっているうちに思い出してきます。
アタマで考えてことばをひねり出すだけでなく、メロディを感じながら出てくることばは、想像以上のアイディアを連れてきてくれることも多いです。
「ことば=アタマで考えて出すもの」というだけじゃないんですよね。
これは音楽以外にも当てはまることなのではないでしょうか。
また、同じことばでも、どんなメロディに乗るかによって伝わり方が変わります。
例えば「ありがとう」や「さようなら」を『ドレミファソ』(上るメロディ)にのせると、外へ伝えている感じ、発散している感じ。
『ソファミレド』(下るメロディ)にのせると、内向き、自分の中で噛み締めているような感じ。
そんなことを意識しながら、好きな歌を聴いて分析してみるのもオススメです。
歌詞とメロディの合体でどんな化学反応が起こっているか、ぜひ味わってみて下さい。
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オリジナル曲を作詞作曲している生徒さんから、とても素敵な感想が届きました。Hさん、本当にありがとうございました!(ご本人の許可をいただいて掲載しています。)
『「ことばのドリル♪」楽しく読ませていただいています。
やはり、自分から出てくる言葉を意識的に捉えなおす、また逆に、声には出ない考えや感情を言葉に結び付けて行くことには、それこそ何とも言えないような手応え、充実感があります。
そして、それにはこのドリルの様なトレーニングがとても手助けになることをつくづく感じます。
地味で面倒臭くもある作業ですが、こうしたことを通して、しっかり組み立て、吟味した歌詞だと不思議と良いメロディーが付いて行くという実感もあります。
私は長年、良い歌詞を書く人というのは、何か特別な才能に恵まれた人なのだと思ってきましたが(私にとってその最たる人が大塚利恵だったわけですが…)、恐らくそうではなく、そういう人はこのドリルの様な作業が自然に出来ていたり、その処理が効率良く出来ていたり、情熱を傾けているだけなのだと、今は考えています。
誰にでもその人独自であり、尚且つ良く人に伝わる歌詞は書きうる、このドリルがその道しるべになっていくことを期待しています!』
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《ことばのドリルVol.12》
ツバを飛ばさないと言えないようなことばを考えてみて下さい。
できるだけ長いフレーズを作ってみましょう。
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2016年にメルマガで連載したものにちょこっと加筆しています。全100回。 作詞の勉強をしたい方はもちろん、自分の言葉を磨きたいすべての方に。 長年作詞を指導してきたノウハウを目一杯詰め込みました。 最初は易しめですが、じわじわ効いてきます。 エッセイを読むだけでもヒントを得てもらえるように書いていますが、実際トライしてもらうと、さらに言葉の感覚が大きく変わっていくのを実感してもらえるはず。 大塚利恵の作詞レッスンでは、ドリルへのアドバイスも行っていますので、ぜひ。
ありがとうございます!