作詞家大塚利恵の『ことばのドリル』vol.13♫ツバが飛ぶことばの効果
Vol.12のドリルはいかがでしたか?
ツバを飛ばさないと言えないようなことばを考えてみて下さい。
できるだけ長いフレーズを作ってみましょう。
タ行、ダ行、バ行、パ行の音が入ったことばは、ツバが飛びやすいです。
カ行、ガ行も力強いですね。
「だって〜!」「バッカじゃないの!」「君が大事だから言ってるんだ」などは、意味も発音も強いので、いっぱいツバが飛びそう。
「たからもの」が「ふぁからもの」だったらそんなに大切なものじゃなさそうだし、「パレード」が「ハレート」だったら、華やかじゃなさそうですよね。
言霊じゃないですけど、ことばって、基本的にそれ自体がとても良くできているものなのだと思います。
以前、「全体にツバが飛びそうな歌詞を書いて」というオーダーを受けたことがあります。
タイトルは「バビロン」になりました(笑)。
歌っていると、発音に導かれて自然に気持ちも力強くなってくる歌です。
「たんこぶちん」というバンドの曲なので、良かったら、ツバ飛びポイントを探しながら聞いてみて下さいね。
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《ことばのドリルVol.13》
自分だけの砂時計を作るとしたら、
どのくらいの時間で砂が落ちるように設定しますか?
それはなぜ?
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2016年にメルマガで連載したものにちょこっと加筆しています。全100回。 作詞の勉強をしたい方はもちろん、自分の言葉を磨きたいすべての方に。 長年作詞を指導してきたノウハウを目一杯詰め込みました。 最初は易しめですが、じわじわ効いてきます。 エッセイを読むだけでもヒントを得てもらえるように書いていますが、実際トライしてもらうと、さらに言葉の感覚が大きく変わっていくのを実感してもらえるはず。 大塚利恵の作詞レッスンでは、ドリルへのアドバイスも行っていますので、ぜひ。
ありがとうございます!