作詞家大塚利恵の『ことばのドリル』vol.7♫絵や映像が浮かぶように
Vol.6のドリルはいかがでしたか?
「桜」から始まる文章を一つ作りましょう。
次に、文の途中で「桜」が出てくる文章。
それから、文の最後が「桜」で終わる文章を作りましょう。
三つとも、違う景色が浮かぶようにして下さい。
「桜、さくら、サクラ、SAKURA」表記は自由です。
3つのフレーズから伝わる景色が、それぞれ違うものになったでしょうか?
まず、実際にシーンを思い浮かべてから書くのがポイントです。
「さくらをフーッと巻き上げた唇」
「さよならも、同じ桜の下」
「春のメインデュッシュはサクラ」
決して、斬新なフレーズを生み出しましょうというドリルではないので、気楽に、ただ「桜」で3つの違うシーンを伝える、というところを意識してみて下さい。
心の中の景色を描くのも良いですね。
表記を変えると、気分が変わって書きやすくなるかもしれません。
ところで、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)の中で、人は視覚から90%以上の情報を得ているという話を聞いたことがあるでしょうか。
ということは、視覚に訴える表現は伝わりやすいということです。
歌詞を書く時も、「絵や映像が浮かぶように」とよく言われますが、先日、ビジネス向けの「文章力の基本」という本を読んでいたら、全く同じことが書いてありました。
表面的な文章のカタチではなく、本気で伝わることばを紡ごうとする時、基本はどんな目的の表現でも一緒なのかもしれませんね。
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《ことばのドリルVol.7》
「春」は何色ですか?
三色で表現してみて下さい。
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2016年にメルマガで連載したものにちょこっと加筆しています。全100回。 作詞の勉強をしたい方はもちろん、自分の言葉を磨きたいすべての方に。 長年作詞を指導してきたノウハウを目一杯詰め込みました。 最初は易しめですが、じわじわ効いてきます。 エッセイを読むだけでもヒントを得てもらえるように書いていますが、実際トライしてもらうと、さらに言葉の感覚が大きく変わっていくのを実感してもらえるはず。 大塚利恵の作詞レッスンでは、ドリルへのアドバイスも行っていますので、ぜひ。
ありがとうございます!