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作詞家大塚利恵の『ことばのドリル』vol.5♫内のことば・外のことば

vol.4のドリルはいかがでしたか?

今日一日、自分が言ったことばや頭の中に浮かんだことばの中で、
特に気になったものを三つ書き留めましょう。
なるべく短いことばで。

(私の回答例)「あたらしい日」「濃厚」「突き抜ける」

ある時私は、自分が喋っている時に「なんか」ということばが多いことに気付きました。

口癖ですね。

気付いた時から、あまり「なんか」を多用しすぎないように気をつけています。

ただ、口癖も個性だから、本人がちょっと意識さえしていれば、(しつこ過ぎなければ)チャームポイントにもなると思います。

だから、気付いていても、「今はいっか」と「なんか」を連発する場合もあります。今はOK、今はNG、と、その時々でセルフプロデュースするような感覚です。

気付かず口癖を連発しているか、気付いていて敢えてやっているかは、大きな違い。普段からほんのちょっと自分のことばへの意識を上げておくことは、表現をするための準備、土台となってくれます。

逆に、普段全く意識していないと、いざことばの表現をしようとした時に、ハードルが高く感じてしまうと思います。

さて、あなたは、他人のことば・外にあることばにアンテナを立てた場合と、今回のように自分のことばに注目した場合、どちらが面白い発見が多そうですか?

私は外のことばの方が、ラクに、面白いものが発見しやすいです。

パートナーや友だちは自分の鏡、とよく言いますが、ことばも外にあるものの方が、自分の思いや考え、感覚、状態を分かりやすく映し出してくれているような気がするからです。

自分発のことばにも、他の誰かのことばにも、普段からちょっとだけ意識を高めてみて下さい、という話でしたが、ずっと意識していると最初は疲れてしまうかもしれないので、無理なき範囲でお試し下さい。

続けていくと、そのうち自動的にアンテナが立ってくれるようになりますよ!


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《ことばのドリルVol.5》

「春」から連想することばを三つ挙げて下さい。

単語でも、少し長いフレーズでも構いません。

紙に書き出して眺めてみましょう。どんな感想を持ちましたか。

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2016年にメルマガで連載したものにちょこっと加筆しています。全100回。 作詞の勉強をしたい方はもちろん、自分の言葉を磨きたいすべての方に。 長年作詞を指導してきたノウハウを目一杯詰め込みました。 最初は易しめですが、じわじわ効いてきます。 エッセイを読むだけでもヒントを得てもらえるように書いていますが、実際トライしてもらうと、さらに言葉の感覚が大きく変わっていくのを実感してもらえるはず。 大塚利恵の作詞レッスンでは、ドリルへのアドバイスも行っていますので、ぜひ。

ありがとうございます!