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ー*最も孤独な長距離ランナー渡邉諒の笑顔を引き出せ!勝ちを掴めないファイターズは。気持ちの切り替えは、チームのために、ファンのために。自分のために。

2021 6/27 静岡草薙球場 F×M 3対8


エラーが、多いファイターズ。エラーで負けるファイターズ。

プロ野球ファンの皆さんには、そういう印象が強いんだろうと思われますが昨日はマリーンズのが2失策で、ファイターズは1個だったんですよ…どこのチームもエラーはしてるんですけども、勝ってれば目立たないし、負ければ、目立って穴となるさだめ…。

昨日のエラーは、セカンド渡邉諒。3回表、普通のセカンドゴロの送球が外れランナーが生きたところから一挙に6失点を招いてしまった。その前、初回にマリーンズのレアードがエラーして、チャンスが来た時は、ファイターズは、得点できなかった。3アウト目は、渡邉諒だった。翻って前日の試合、2点を追いかける8回裏のチャンスをダブルプレーで潰してしまったのも渡邉諒…。

以前にも書きましたが、なべりょちゃんは、気持ちを切り替えるのが、不得意なタイプの選手だ。失敗を引きずり、考え込んで、だんだんわからなくなり、打撃と守備の間にも影響が出てくる(ように見えます)

もって生まれた性質は、根本的には変えようもないし、変える必要もない。一見マイナスに見える性質でも、時によっては美点となる。なべりょちゃんの美徳は、ルーキーの時から一度も道を外れることなく、淡々と誠実に野球を続けてきた、その派手には目立たない持久力にあると、わたしは、思う。

年嵩の西川くんや谷口くん、杉谷さんや、同期の石川亮(しつこいけど、なべりょちゃんはドラ1亮たんはドラ8)に比べてすら、あんまり目立たないから注視もされていないかもしれないが、渡邉諒は、現在のまごうことなきファイターズの中心選手であり、レギュラーである。

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調べてみましたが、2019年に規定打席数達成。全体の16位。昨年は…7位だベスト10に入ってるじゃん! (リンクしたNBPのサイトから抜粋)

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レギュラー格になって3年目。ファイターズにおいて真実のレギュラーは「3年やって確立する」と言われている(誰が言ってたか忘れちゃった。吉村GMか金子誠コーチだったっけ?)今年は、なべりょちゃんにとってもチームにとっても勝負の年なのである。

あんまり表情にも態度にも言葉にも出さないから、伝わりづらいけど、きっと絶対にやってやる!結果を出すのみ! という気持ちも責任感も強くあったんじゃないだろうか。

シーズンが始まって、4番中田は絶不調、新型コロナでみんないなくなっても、なべりょちゃんだけは、残っていた(は間違いで、濃厚接触者で抹消とご指摘がありました。申し訳ない!訂正します。)今季の変則スケジュール、疲労を考慮して各自に休息を与える方式のファイターズにあっても、ほとんど休んでいない。セカンドは、ほぼほぼ一人で守っている。

こうして書いていたら、だんだん本当に申し訳なくなってきた。ごめんよ、なべりょちゃん。あなたが、何にも言わないからって、あたしは、何にも気が付かないでいたのです。

まるで寡黙な次男坊。賑やかでわんぱくな兄弟に囲まれて、いつも淡々とニコニコしてて、文句も言わずに忙しい両親を助け、家業を手伝っている。そんな息子の心に母親は、一向に気が付かない…彼にだって悩みも辛さもあるというのに…そんなある日、ついに息子は…じゃなくってっ。

淡々とレギュラーであり続けることほど、困難なことはない(他の何事もですが)プロ野球ほど結果を出し続けるのが難しい職業はないと思うように。ましてや、このコロナ禍のシーズンを何の発散の術もなく、ただでも気持ちを切り替えずらいタイプの選手は、悶々と自分の中に疲れを蓄積させていってしまうのではないだろうか。

打撃の不振や失敗は、守備にも引きづられ、エラーが出れば、さらに「俺がやらなければ」の気持ちは強くなり、またやってくる打席は不自由になる。それでも、主軸バッターには、チャンスでの打席が巡ってくる。勝っているチームの話は別だ。負けているチームには、勝たなければ、打たなければ、勝つことだけが、自由になれる唯一つの方法。

マンガ表現ならばきっと、グラウンドに立つなべりょちゃんの手足に、絡み付いている目に見えない糸が、描かれる。あるいは、オモイコンダラが腰からぶら下がっている。

これも前に書きましたが、自力では、彼のようなタイプは、気分転換は出来ない。何かこう不可抗力で、びっくりしたり、違うことを考えざるを得ないような状況になるのがいいんだよね。

なんかサプライズでもやってあげたらどうか。野球のことをむしろ考えない。チームのことも考えない。ぽっかりと全然別のことで、大声でゲラゲラ笑ったり、思い切り泣いたりしたら。

明日、見える風景は、変わっているかもしれないよ。

切り替わったカメラの前で、思い切りスイングをかける。白球は、フェンスを越え、スタンドへ突き刺さる。みんなの笑顔が出迎える。そんなイメージで。


タイトルの「最も孤独な長距離ランナー」とは、橋本治さんの著書『熱血シュークリーム』の中にある、ちばてつや論のタイトルです。未完のまま終わってしまいましたが、ちば先生のマンガと人生を知れば知るほど、これ以上のタイトルはないとつくづくといつも思う。







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