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「ネガティブなものを引き寄せている?」と思った時に。

「ネガティブな現象の引き寄せ」について質問をいただきました。

「最近、職場で差別的な発言を受けたり、耳に入ってくることが多いなと感じています。これは、私が引き寄せているのでしょうか? だとしたら、どうやって改善したらいいでしょうか?」

何かよくないことが増えてくると「自分が引き寄せているのか?」と気になること、ありませんか?
私も以前はありました。

けれど、認知心理学の観点から見ると「引き寄せている」というよりも、「気づくようになった」という方が合っているかもしれません。

つまり、これまで気づかなかっただけで、差別的な発言はもともと周囲に存在していた可能性が高いというわけです。

例えば、「オープンカーを買おうかな」と考え始めると、街中でオープンカーを目にすることが増えます。これは、実際にオープンカーが増えたわけではなく、その人が無意識にオープンカーに注意を払うようになったからです。
潜在的なレベルで「重要度」が以前よりも高まったんですね。

そう言えば、私にも似たようなことがありました。
表参道をとある不動産関係の方A氏と歩いていた時、二人同時にこんなことを言ったんです。

私 「わぁ、親子連れ多いですね!」
A氏 「芸能人、多いなぁ〜」

そして、その後また同時に「え、どこどこ??」って言ったんですよ。

私には芸能人は目に入っておらず、A氏には親子連れが目に入っていなかったんです。同じ街を歩いていても、それぞれ、無意識に「重視」しているものが違うからです。
私たちの脳にはRAS(網様体賦活系)というフィルタリング機能があり、私たちが重視するものを意識に上げるようになっているんですよ。

同様に、質問者さんが職場での差別的な発言に気づくようになったのも、意識が変わったからかもしれないのです。
以前の質問者さんと最近の質問者さんは「意識の上で違う人」なのかもしれません。

では、実際に「職場に見えるようになった差別的発言」には、どう対処すればいいのでしょうか。

  1. 自分が望む環境を明確にする: まず、理想の職場環境を想像してみましょう。それは、互いに尊重し合い、ポジティブなコミュニケーションが行われる場所かもしれません。
    こんな環境だと嬉しいなと感じるものを想像してみてください。
    具体的でなくて「人間関係の雰囲気」でもOKです。

  2. 信じる: 「職場の環境は良くなる」と信じます。ただし、これは具体的な根拠がなくても大丈夫です。「良くなる根拠」を信じるのではなく、「良くなっている結果」そのものを信じるんですね。

  3. 具体的な行動に移す: 理想の環境に向けて、小さな一歩を踏み出しましょう。たとえば、ポジティブなフィードバックを同僚に伝える、または差別的な発言に対して優しくでもしっかりと意見を述べるなどがあります。

  4. 同じ価値観を持つ同僚を探す: 「どうしたらいいか」や「同志は誰か」なども、「理想の結果」を信じることで、見えるようになってきます。同じように「職場の環境を改善したい」と考える同僚と協力し合うことも一つの方法です。


今回は「職場の環境」についてピックアップさせていただきましたが、同様のご質問はわりとよくいただきます。
ご自身の状況に当てはめて応用可能です。

「見えるようになった問題」の「理想の結果」を先にイメージし、その結果がやってくる「根拠」ではなく、「結果そのもの」を信じる。

未来は決まっていません。
変えられますし、同じ未来を理想とする人は必ずいるものです。

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