You have a great day!

一杯のコーヒーを買うのを楽しみに、毎朝少し早く家を出る。

会社の近くに2つ行きつけのコーヒー屋さんがあるので、その日の気分でどちらかを選ぶ。どちらも人気のお店なので、やはりコーヒー好きの、オフィスに行く途中の人々がコーヒーが出来るのを待っている。

大勢が待っているので、間違った人にコーヒーが渡らないよう、注文するときに名前を聞かれる。これが、同じコーヒー屋さんに何度もいっているうちに、名前といつも注文するものを覚えてくれるようになる。

「おはよう、りえこ！レギュラーサイズのソイラテ、お砂糖1つでしょう？」

牛乳の代わりに豆乳、ソイミルクを使うから「ソイ」ラテ。カフェで働いていた友人に教わったのだが、上手なバリスタはソイを「焦がさない」。コーヒーを作るのに十分な熱さまで、でも焦がさない絶妙のタイミングで。これが焦げるとソイのまろやかさが消えて、口をつけた瞬間に苦ッ！となる。

「ソイ」が上手なカフェは、コーヒーを作るのが上手なバリスタがいるカフェ、なんだそうだ。

憂鬱な月曜日の朝でも、いつもの店員さんに笑顔で送り出された後は、すこし爽やかな気分で会社に向かっているから不思議なもの。

「おはよう！今日も良い1日をね！」

「ありがとう、あなたもね！」

コーヒーの香ばしい匂いが立ちこめていて、鼻から匂いをたっぷり吸い込んで。店員さんと会話をしてカフェをでた後は、顔がひとりでにニコニコしているみたい。

You have a great day (今日も良い一日を)!