母の日記
中学生くらいのとき、昔の母の日記を見つけたことがあります。
私が幼稚園児くらいの頃に、つけていたもののようでした。
母が私に「りえはどうしてそんなにやさしいの?」と訊ねると、小さな私は「おかあさんが、やさしいからよ」と答えたようです。
母にやさしくできた自分。
母にやさしくしてもらえていることをわかっている自分。
人と人は鏡になることをわかっている自分。
その会話を書き留めてくれていた母。
それらを誇らしく思える、今の自分。
大きなイベントがなくても、何気ない日常の中でも、心を震わせることはあって、世の中はヒントだらけだなぁと思った、ある日の母の日記でした。
今の私は、その当時の母よりも少し年齢を重ねて、どうにかこうにか母親をしていますが、まだまだ初心者マークが外れません。
それでも、私もこんなふうに文章を書いて、誰かに、未来の自分に、何かのヒントを残していけたら良いな。
無理なく続けていきたいな。
と、思っています。
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