楽語を知る【速度用語②】

先週に引き続き速度に関する楽語を覚えましょう。
今回は楽譜の冒頭でなく、曲中に現れ速度の変化を示す用語です。

♪♪やってみよう①♪♪

下の写真を参考に、「次第に速く」と「次第に遅く」の楽語(イタリア語)を埋めてみましょう。複数あるので、思いつくものをなるべくたくさん書いてみましょう。書いてあるアルファベットは頭文字です。

画像1


書けましたか?
解答は、



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まとめてこのくらい覚えられたら良いですが、
中でも緑で丸した4つは頻出です。略語表記も一緒に覚えてしまいましょう。


覚えられる人は、ここでフランスものによく出てくる【「cédez」(セデ)次第に遅く】も一緒に覚えましょう。もちろん他にも出てくる語はありますが、「cédez」は本当に多い。もともと”譲る”という意味があり、ritardandoの”遅れる”というのとは少しニュアンスは違いますが、「だんだん遅く」グループに仲間入りさせて、覚えるとよいと思います。


♪♪やってみよう②♪♪

速度の変化を覚えたら、さらに、ダイナミクス(強弱)がプラスされた用語を覚えましょう。
下の写真を参考に、「次第に遅めながら強く」と「次第に遅めながら弱く」の楽語(イタリア語)を埋めてみましょう。
ヒントの頭文字、先ほどよりちょっと増やしてみました(^^



書けましたか?

解答は



これらもよく使われる楽語です。
「次第に弱めながら遅く」の方は、主要なものが4種類も!
どれも少しずつ元の意味は違いますが、これらもまとめて全て出てくるようにするとよいです。

(元の意味は、原語の辞書で調べるのはもちろん、前々回の記事の最後でも紹介した本になどにも詳しくわかりやすく書かれています。参考までに。→https://note.com/rie_matsui/n/n0f9ce2262596


ここで、今日出てきたこれらの楽語をもう一度みてみましょう。

語尾に何か共通することがありませんか?


そう、「-ando」や「-endo」で終わっている語がたくさん!

これは、イタリア語の「ジェルンディオ」という動詞の活用で、現在進行形を作るときにこのように語尾変化させます。

「(今)~しているとき」「~しながら」というニュアンスでしょうか。
それが、今回取り上げた「だんだん速くor遅く」という現在進行中の用語に使われていたのですね!

ジェルンディオは、他にもcrescendo, diminuendoなど強弱でも使われます。


質問、感想、ご意見、こんなこと取り上げてほしい!などのリクエストあり ましたらお気軽にコメントください。
なお、ある程度の知識がある方に向けて書いていますので、これじゃついていけない、という方は、ぜひ個別レッスンに!その人にあったレベルで解説します。(対面、オンラインどちらもあり)
レッスンご希望の方はrie3_e_mail@nethome.ne.jpまで

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