楽語を知る【はじめに】

今日から新しく「楽語」についての記事を書いていこうと思います。

「楽語」というのは、音楽を表現する際に用いられる単語、文章、記号などであり、速度や発想、奏法などが示されています。

皆さんは譜読みの時に、知らない楽語が出てきたらどうされていますか?

小さい子は、先生が意味を教えてくれたり、
子ども用の楽譜には元々日本語で意味が書いてあったり(もしくは、楽譜の最後等にまとめて書いてあったり)
あまり苦労しなかったのでは?


私は職業柄、中学生や高校生で音大受験希望の方を見ることがありますが、
楽語を自分から調べたことがない、という子が時々います。

中学生以上なら、アルファベットで辞書を引くことができるでしょうから、
ぜひとも楽語の辞典を買って、
楽譜にわからない言葉があったら自分で調べてください!!


学習のススメ①楽語の辞書を買う。自分で調べる。


私は上写真の『音楽用語辞典 改訂版 速度 発想 奏法』(遠藤三郎著、シンコーミュージック)を使っていますが、何でも良いと思います。

とにかく、楽典の参考書に書いてあるものとは別に、辞典だけを買っておいた方が良いと思います。なぜなら、楽典の本は意味調べという観点で記載されていないから調べにくいこと、また長い目で見ると楽典の参考書に書いてあるものだけでは足りなくなってくるからです。

学習のススメ② 他の辞書で調べたものを楽語辞典に書き込む


例えば、私が使っているこの楽語の辞書も、使い勝手は大変良いですが、何でもかんでも載っているわけではありません。載っていない場合は、普通の語学の辞書で調べることになります。私は伊語、仏語、独語、英語、ロシア語は辞書を持っているから、大体調べられますが、もしかしたらこの時代、皆さんネットで調べられるのかもしれませんね。

自分がネットで楽語を調べたことがないのでオススメできませんが(*_*)

それとは別におすすめしたいのが、
もし楽語辞典に載っていなくて、辞書で調べた場合、
そこでわかった意味を楽語辞典に書き加えておくことです。(上写真参照)
できれば、何の楽譜に書いてあった楽語か、ということも。

そうすることでオリジナルの楽語辞典が作られていきます。


※余白が少なくて書き込むスペースが無い場合は、その単語の入るところに印だけつけておいて、巻末にまとめて書いておくのが良いと思います

学習のススメ③調べるだけでなく発音する


もう一つ、おすすめしたいことは、
意味をとるだけでなく、「発音」することです。

読むことで、覚えるのを強化するだけでなく、
スペルを見て読む、ということが大事です。
読み方がわからなければ、カナ付きの辞書が良いかもしれませんが、カタカナは本来の発音とはちょっと違うので、もし発音記号読めるのであれば、発音記号の方が良いな…(そんな辞書ないのかしら。私、作ろうかな(*´꒳`*))

学習のススメ④同義語、対義語、ジャンル別…グルーピングして覚える

受験生を教える際、
私は単語帳を使わないようにアドバイスします。
1つ1つ覚えても、その時だけしか覚えられないのです。
英単語覚えるのと一緒で、常に何かと関連づけてまとめて覚える。

これは受験生だけでなく、誰にでも有効です!

楽語が覚えられなくて毎回調べてしまうのは、
時間も勿体無いし、
何より身についていない証拠!


少しでも覚えやすく、理解できるように、
来週から勉強のコツと、問題を書いていきます。
お楽しみに…


※最近は、楽語の元々の意味(会話や文章の時の意味や使われ方)を書いた本もあって、読み物としても面白いです。
こういうところから少しずつ興味を持っていくのも一つのテかもしれませんね。

例えば。左・『これで納得!よくわかる音楽用語のはなし』関孝弘、ラーゴ・マリアンジェラ共著;全音楽譜出版社
右・『音楽用語のイタリア語』森田学著;三修社

左は初心者から専門的な人まで幅広く読めて、楽しい。
右はかなり細かいイタリア語。声楽をやっている人向けかも。

質問、感想、ご意見、こんなこと取り上げてほしい!などのリクエストありましたらお気軽にコメントください。
なお、ある程度の知識がある方に向けて書いていますので、これじゃついていけない、という方は、ぜひ個別レッスンに!その人にあったレベルで解説します。(対面、オンラインどちらもあり)
レッスンご希望の方はrie3_e_mail@nethome.ne.jpまで

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