シアトル旅行記その10・まとめ
PAXという名を初めて目にしたのはかなり昔、誰かのブログだったと思う。あちこちでイベントが急に始まって、ギブアウェイがもらえるという風に書かれていて、「なんて楽しそうなんだろう!私も行きたい!!!」と思った。その時の思いがあまりに強かったので、海外の展示会に私が行くならPAXしかないと思っていた。
どこへ行けば何が手に入るか、今はスマホで大抵の情報がわかるけれど、例のブログが書かれた時はSNSもそこまで発展していなかったはずだし、きっともっと突発的な驚きも多かったんじゃないかなと思う。期待していたほどの「突発性」は感じなかったが、それでもたくさんのゲームと人との出会いがあり、満足のいく体験ができた。
久々にアメリカで過ごして感じたこともたくさんある。ひとつは、日本と海外との距離が離れていっているということだ。私が留学していた時は、日本で頑張ることの延長線上に、世界で頑張ることがあったと思う。しかしガラパゴス化と言うべきか、今は日本で頑張るのと、世界で頑張るのとでは、従うべきルールも練るべき戦略も全然違うものになっている。インターネットの発達により越境するハードルは確かに下がっているものの、2つの別々のルートを行かなければいけないのだ。「これはTGSは大変だな」と思った。そしてそれは、ローカライズ屋の価値が重要になってきている、と解釈できるとも思っている。そういった空気を肌で実感できただけでも、この旅は意義あるものだった。
英語がある程度できる人、英語ができなくてもコミュニケーションを積極的にとれる人であれば、得られるものはきっとあると思う。自分のために書いた旅行記ではあるが、何かに挑戦する人の役に立つことがあれば嬉しい。私もまたPAXには行きたいし、Gamescomなど、別の海外イベントにも行ってみたいと思っている。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?