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新人研修でスキル面をどう強化するか考える

スタメンでは、3月頭に社内の大きな組織改編を行って、経営企画部という部署を新設した。文字通りの会社の経営戦略をプランニングする業務に加え、「採用」と「広報」、「インナーブランディング」、「育成」などが部としてのメインミッションで、僕がここの担当役員を担っている。

そこで今日は、上記僕の新しいミッションの中でも、「新人育成」に関する部分を書こうと思う。うちの会社は創業初年度から新卒採用を行っており、4月1日には6人の新入社員の受け入れを控えているので、今まさにこのプランニングを行なっている最中だし、世の中的にも「研修内容のプランニング」は地味にタイムリーな話題なんじゃないかと思い、自分の頭の整理もかねて記事化してみる。

ちなみに、より実践的な具体論については、先日、Rettyの野口さんがアップしていた記事がとても参考になったので、ぜひ読んでみてほしい。

僕はと言うと、まだまだ新人研修の中身を今まさに練り出した段階だけど、その中でも、新人のスキル面の強化については、今年は「チーム戦」と「真似の仕方」を軸に研修を組み立てようかと考えている。(経営理念や行動規範の浸透といった会社のフィロソフィーのインプットには、別のアプローチを準備予定)

なぜ「チーム戦」なのか

まず、「チーム戦」について。これはスタメンの社内制度運用でも、如実にその効果を体感している手法だ。

まったく同じことをやっていても、「成果を数値で見える化」して、「その数値をチーム対抗で競争する」だけで、取り組みの盛り上がりや、波及度合いが目に見えて活発化する。特にチーム内に信頼関係が出来上がっている組織ほど、このチーム対抗のアプローチが効果を発揮するんじゃないかと感じていて、組織エンゲージメントの向上を経営指標に取り入れているうちのような会社には、新人の育成においても、研修内容を「チーム戦」で組み立てることがかなり効果的になると思う。

実際、自分の新人時代を振り返っても、チームで取り組んだワークショップ的な研修の方が、先輩社員からの座学や課題図書などからのインプットと比べて、強く記憶に残っているという実感もあるし、何より同期同士のチームビルディングにもなる。それから、チームで物事に取り組むことで、自然とそれぞれのメンバーの特徴や、得手不得手、立ち位置、コミュニケーションの取り方といった部分が自然と見えてくる効果も期待できる。

実務においては、「チーム戦」という枠組みを使って、どういった要素を研修から学んでいって欲しいかも踏まえてコンテンツを作り上げていくことが肝になってくると思う。ただ、それについては、まだ詳細を固めきれていないので、後日このnoteで施策詳細と、その狙い、実際にやってみた反応、受講者(今回は新卒メンバー)からのフィードバック、個人的な振り返りなどをお伝えしようと思う。

真似るって難しい

次に、「真似の仕方」について。

これもまぁ「読んで字の如く」なんだけど、誰かのやった営業トークや文書作成、データ集計の仕方やロジカルシンキングなどなどを、元々のやり方を崩さずにその通りできるようになっていくスキル、というかスタンスを、なんとか研修中に体得してもらえないかなと思っている。(せめて、そのニュアンスだけでも)

というのも、前提として、僕自身社会人生活が十数年を超えてくる中で、この「人真似」ができている人って、世の中一般が思っているより、かなりずっと少ないという印象を持っていて。

この「人真似」の大事さをちゃんと理解して、物事をその通りになぞる大切さをビジネスマインドの根っこのところにインプットしておくと、その後の成長へのレバレッジがめちゃくちゃ効いてくる。

この取り組みスタンスは全ての業務に絡められるので、早めに勘所を掴んでおくと、数年したら相当な差を作れる。こんなにその後の効果に差が出る要素で、かつ、意外と出来てる人が少ない技術は、新人の時代にこそ見知っておくべきだ。

ほんとに誰かの真似をするって、実はめちゃくちゃ難しく、かつ、出来ているつもりになりやすいもの。「守破離」の思想でも、まずはこの「守」の部分が出来ていないと始まらないもんなので、研修を通して、とにかく「守」の部分の大切さ、物事をなぞることの重要さを伝えられたら良いなと。

僕らはベンチャー企業なので、新しい発想やアプローチ、取り組みで世の中にそれまでになかったバリューを提供することが存在価値なんだけど、イノベーションを起こせるような組織や個人になっていくためにも、まずはその前提となる「ベーシックな型」を押さえて置かないとダメだと思う。

世間で尖ってるとか、革命児、って言われてる人ほど、基本の型のレベルが高いってほんとよく実感するし。ピカソとかめちゃ分かりやすい例。

そんなわけで、あと2週間くらいかけて、「チーム戦」と合わせて、上質な「真似方」を学べる良い研修コンテンツをしっかり準備して、ひねり出すとします。

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