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実質日帰り!?学生にオススメ大分弾丸ツアー

 「学生の温泉旅行」と聞くとどこを思い浮かべるでしょうか。関東からなら草津や伊香保、関西からなら有馬や城崎などが有名です。東京・京都・大阪から近いので学生でも週末に気軽に遊びにいけます。
 一方、温泉地として有名なのにどちらからも遠い大分県は学生旅行の行き先としては選ばれづらいです。その理由はやはりアクセスの悪さ。陸路だと本州からは小倉経由になりかなり遠回りで、空港は大分市中心部からバスで1時間以上かかります。単純な距離の遠さに加え、運賃も上がるので学生には敬遠されてきました。

 しかし、今では大阪からでも神戸からでも往復1万円で大分に行ってこれます!使うのは新幹線でも高速バスでも飛行機でもなく、船。というわけでフェリーを使った大分旅行を紹介したいと思います。

関西〜九州航路のオススメポイント

 意外と知られていないことですが、関西から小倉や大分に行くにはフェリーが便利です。また、他の長距離フェリーと違ったメリットがあり、長距離フェリーに乗ったことがない人にも非常にオススメできます。
 まずなんといっても海が穏やかです。日本海や太平洋に比べて波が低い瀬戸内海をずっと航行するため船酔いもしづらいでしょう。ずっとシートベルトをしなければならない高速バスに比べて船内では自由に動けます。
 そして航行時間は約12時間であるというのもポイント。夕食・朝食をとってかつ8時間くらい眠るにはちょうどいい時間なのです。

食事

 フェリーの楽しみといえばなんといっても食事です。さんふらわあはバイキングで好きなものを好きなだけ食べられます。とはいえ無料ではないので、陸上で食事をとる予定の場合食べないという選択もできます。

さんふらわあ ぱーる(大分→神戸)夕食バイキング
さんふらわあ ぱーる(大分→神戸)朝食バイキング

入浴

 おんせん県おおいたに行くのにフェリーのお風呂?と思うかもしれませんが、さんふらわあの大浴場もオススメです。シャンプー・石鹸も用意され、22時半まで利用できるのもありがたいところです。

夕景・夜景を楽しむ、橋をくぐる

 夜行フェリーならではの楽しみ方が夜景を楽しむこと、そして橋をくぐることです。特に瀬戸内海を走る航路は「明石海峡大橋」「瀬戸大橋」「来島海峡大橋」の3つの橋をくぐります。特に神戸出港後まもなく通過する明石海峡大橋は、深夜まで起きている必要もないので見どころのひとつです。ライトアップされた橋を行き交う車を下から眺めるのもなかなかできない経験かも?

フェリーから眺めるライトアップされた明石海峡大橋

フェリーで注意すべきこと

 フェリーで注意すべきこととしては客室で電波が通じないことが挙げられます。船内にFree Wi-Fiが設置されている船も多いですが、ロビーだけで使えて個室には届かないことも多いので、むしろSNSなどインターネットから離れ、ゆったりと時間を楽しむことを意識していただければと思います。
 またフェリーの連絡バスは大荷物の人が多いために満員になることもよくあります。時間に余裕を持って乗りましょう。

使うきっぷ


 フェリーを利用する場合でも、通常運賃では小倉まで片道約7000円、大分までは片道約1万円と決して安くはありません。しかしなんと往復1万円で大阪・神戸から大分県に行く方法があるのです。
 それがこちらの「弾丸フェリー 阪神電車版」

 そう、これは行きのフェリー到着後、同じ日に帰りのフェリーに乗る場合に使えるきっぷ。さらに発売箇所も関西側は阪神電車の5駅(梅田・尼崎・甲子園・御影・三宮)に限定され、現金発売のみになります。インターネット予約もできないので、電話予約が必要になるのも注意が必要になります。

 さらに、さんふらわあは大阪〜別府と神戸〜大分の2つの航路がありますが、このきっぷは神戸〜大分でしか使えません。

大分・別府のオススメ観光地

 大分に来たら、やはり別府の地獄めぐりは外せません。血の池地獄・龍巻地獄のみ少し離れているのでバスでの移動ですが、それ以外は全て歩いて回ることができます。

かまど地獄
龍巻地獄

 また、別府には大分名物 とり天の発祥といわれるお店、東洋軒があります。人気店でいつも行列ができているため、待つことは覚悟しておきましょう。別府観光港の近くで駅から離れているため、バスか車での訪問がオススメです。また、ランチメニューは平日のみなので、土日祝日は昼間も夜と同じ定食になります。

東洋軒のとり天定食

 別府の近くの湯布院では、辻馬車に乗って街中を観光することができます。雨の日はお休みとなることもありますが…

湯布院の観光辻馬車

モデルコース

 大阪発ですがフェリーに乗るのは神戸からです。阪神電車ならどの駅からでも同じ運賃ですが、きっぷは梅田、尼崎、甲子園、御影、三宮の5駅でしか発売していません。また載せているダイヤは金曜・土曜日の週末ダイヤであり、それ以外の日は出発が早いことに注意が必要です。
 バス移動がいくつかありますが、別府北浜で亀の井バスの「MyべっぷFree ワイドフリー乗車券」(1800円)を買っておけばOKです (地獄めぐりが200円引になる特典もあります)。JRは由布院以外はICカードで乗れますが、由布院から乗るときは駅できっぷを買う必要があります。

1日目

梅田18:10→御影 18:38 (阪神電車 直通特急 山陽姫路ゆき)
御影18:45→六甲アイランド 19:20(連絡バス)
六甲アイランド 19:50 出港

2日目

大分港 7:20 入港
西大分駅まで徒歩10分
西大分 8:07 (JR普通 中山香ゆき)
別府 8:15
(タクシー1.7km)
ホテル別府パストラル 朝食&入浴(さんふらわあの半券提示で1000円)
ホテルから朝日橋バス停まで徒歩10分
朝日橋 10:31→海地獄前 10:43 (亀の井バス5系統 APU行)
海地獄・鬼石坊主地獄・かまど地獄・鬼山地獄・白池地獄 見学
鉄輪 12:19→血の池地獄前 12:25 (亀の井バス16系統 別府北浜行)
血の池地獄・龍巻地獄 見学
血の池地獄前12:55→亀川駅前13:05 (亀の井バス16系統 別府北浜行)
亀川 13:18→別府 13:24 (JR普通 臼杵行)
別府駅前 13:45→由布院駅前 14:37 (亀の井バス36系統 湯布院ゆき)
観光辻馬車体験乗車(約1時間)・街並み散策
由布院 17:06→大分 18:03 (JR普通 大分行)
大分 18:21→西大分 18:25 (JR普通 中山香行)
徒歩10分でフェリーターミナル
大分港 19:30 出港

3日目

六甲アイランド 7:55入港
六甲アイランド 8:10→阪神御影 8:25
御影 8:36→梅田 9:02 (特急梅田行)

おわりに

 今回は「地獄めぐり」と「辻馬車」という大分観光の定番を1日にまとめたため、本文中で紹介した「東洋軒」やボートで奥の滝を目指す「由布川峡谷」、
関サバ・関アジで有名な佐賀関、城下町杵築など、それ以外の観光名所は割愛しました。また、今回紹介しなかった大阪〜別府航路は、2023年に新造船「さんふらわあ くれない/むらさき」が就航し、船内もより楽しめるようになっています。
 ぜひ、フェリーを使って大分県に観光に来ていただければと思います。


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