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謎解きをビジネスにする方法とは?

こんにちは、はしもとです。

この謎解き業界では「謎クリエイター不足」が嘆かれていますが、実は『謎を作れる人』自体は意外と多いものです。

ある程度の謎企画は誰でも作れると思っているので、きっと「謎クリエイター」は思っている以上に多いことでしょう。
(こちらも参考に)
https://note.com/riddle_hashimoto/n/na247573573c1


謎は作れそう!でもどうしたらビジネスにできるのか分からない。という方向けのnoteをまとめていきます。

新しいクリエイターが生まれ、世の中に楽しい謎解きが増えることを祈っています。


結論:収益化のためには2パターン。

シンプルだと思っています。これから紹介する2パターンのうちどちらかに特化していけば自分が食べていけるだけのお金は稼げると思います。

1. 商業用の謎解きに特化する。

これがこの業界での王道パターンです。商業用というのは、「謎」のクオリティというより、『エンタメとしての面白さ』や『発注者(クライアント)の目的に徹底する』ことです。
この仕事は、クリエイターというより「ディレクター」として全体を整える作業の方が近いかもしれません。

2.謎クラ向けの尖ったコンテンツを出し続ける。

謎クラは「面白い謎」にはいくらでもお金を出します。そうしたコンテンツを常に出し続けて収益化する形式です。
1がBtoBであるのに対して、こちらはBtoCです。いいコンテンツを出し続けるという本当の意味でのクリエイターだと思います。
(はしもと、にはできない生き方です・・・本当に尊敬します)

それぞれの戦い方や特徴を紹介。

時としてターゲットや方針は絞らないと失敗するケースがあります。RiddleTimezもだいぶ失敗してきています・・・。

ですのでこれから独立したい方は、先ほどの「1」か「2」のどちらに特化するのか方針を決めることが第一歩だと思っています。

それぞれのネガティブなことから。

独立したい人は全力で応援しています!ネガティブなことを言って辞めさせたいわけではありません!!
ですが、それぞれ辛さはあります。それが一番わかりやすい違いですのでそのために暗い話からしていきます。


1を選ぶ方はプライドを捨てること。

大事なのはこれに尽きます。

商業用ということは「謎解きじゃなくてもいいシーン」もたくさん出てきます。
例えば、未就学生(4〜6歳)に向けた企画をしたいという相談もあります。
そうした時、漢字も英語も分からない、もっと言えば謎解きの本質の楽しさが伝わらないターゲットに何をするのか。
それは、「謎」ではありません。クイズやゲームに偏らせなければならないでしょう。

こういうシーンで「自分のやりたいこと」と向き合うことになるでしょう。

謎を作っていない自分を許せるのか。


『商業用謎解き』は時としてこういったクライアントのオーダーも飲まないと生きていけないのです。

自分が何屋さんか分からない瞬間です。


2を選ぶ人は、コストとの戦いor誰かの企画に入る。

謎クラを満足させるには「コスト」がかかります。
脱出ゲームであれば「演出」や「備品」「場所代」などに膨大なお金がかかります。
周遊型であれば主に印刷費用や施設との交渉に「時間やお金」がものすごいかかります。

1つの企画を本気でやろうとして、ほとんどを外注に任せようとすると、数百万かかることもザラではありません。
これを先払いで負担する必要があります。先んじてキャッシュが必要になるわけです。

残念ながら、いいねがたくさんつく「1枚謎」だけで食べていけるほど楽な世界ではありません。

アイディアを求めている誰か(他の企業)のサポートに回るか、初期費用を自分で負担して「とんでも企画」を実施するか、のどちらかしかありません。

実際、この業界1つの企画の中で外注で別の謎クリエイターにお願い、なんてことはよくある話ですからね。


RiddleTimezはどうしているのか?

3年目になって、謎だけでクリエイター2名がようやく食べていけるようになりました。赤裸々に語っていきます。

副業の1〜2年目

まず謎クラ向けのコンテンツ制作から事業が始まりました。
「MonthlyLetter」という5年前には珍しい、持ち帰りなぞです。
謎クラ向けに毎月コンテンツをリリースしましたが、想定以上の売上でびっくりしました。告知もしていないのに、毎月数百の人が買ってくれるなんて。
でも、毎月新しいコンテンツを考案するのに、2人は常に喧嘩していました・・・。

結果的に12ヶ月走り切ることができましたが、売上だけのために身を削るのはもう嫌だと思っています。笑
つまり、新しいコンテンツを常に出し続けないと売上は出し続けられないということです・・・。

まぁ何よりこの企画だけでは食べることはできないので、お互い副業としての位置付けで企画制作をしていました。

本格的に始動した3年目〜

今では、2人とも謎制作だけで食べていけるようになりましたが、そこまでも時間はかかった印象です。
「謎解き制作会社にいたことがない」「ファンは1人もいない」「謎制作に精通もしていない(デザインもできない)」
そんな人間が自立するまでの話です。むしろ3年で立ち上がれたのはすごいことかもしれません。

「ノウハウがない人」「ファンがいない人」は最低でも3年は我慢が必要かもしれません。

「クリエイター」ではなく「ディレクター」として割り切る組織。

はしもとがよく言う言葉ですが、「整えることがRiddleTimezの仕事」とよく言います。

RiddleTimezの2名はプライドのかけらもありません。笑
大事にしていることは、「目の前のクライアントに新しい可能性を出すこと」と「お客さんが楽しむこと」だけです。
そのために自分たちの「プライド」は入りません。

これって、「謎じゃない」けれど、宝箱を開けて小さいお子さんが楽しんで、クライアントが喜ぶのなら、「エンタメのイベント会社」としての立ち位置を全力で全うします。

そのため、先ほどの「1」に振り切った事例が僕らです。


でもやっぱりそれぞれの大変さがあるよね。

じゃあ、「1」が簡単かといえばそう言うわけではありません。ファミリー向けのコンテンツも舐めてはいけません。

1どれだけプレイヤーのストレスを減らせるか?

大事にしていることはこれです。
例えば、ファミリー向けのコンテンツだとして、「難しすぎる」「遠すぎる」となると、
途中で離脱されるかもだし、小さいお子さんは飽きてしまいます。

ターゲットを聞く時も、「小学校」だけでなく、具体的に何年生なのかまで聞いて、絞るようにしています。
だって、小学校1年生と、6年生でできることも趣味嗜好も違うのは分かりますよね!!!

BtoBがメインになるが故に、ただ楽しい謎を作ればいいわけではない辛さと戦うことになるでしょう・・・。


2反応は大きいけれど収益化しづらい。

1のように、どこどこの施設でファミリー向けの「謎解き企画」を制作してと頼まれたら、利益が100万ぐらいはすぐに作れるかもしれません。

ですが、クラスタ向けの謎コンテンツはそうはいきません。

他の謎解き会社の企画の手伝いなら、売上は微々たるものですし、
企画を開催してのチケット代や持ち帰りなぞの売上だと初期費用がかかったり、単価は微々たるものです。

「ファン」をつけて毎回きてもらうこと、SNSでバズらせるため、には必要不可欠ですが、これだけで食べていける人をなかなか見たことがありません。

大事なのは、目の前の仕事をコツコツ。

これって、謎解きだけではないかもしれませんね。

目の前の仕事を最大限のクオリティで本気で作っていれば次につながります。これは本当です。

ですが、「謎が難しい」ことが正義ではありません。クライアントの要望、ターゲットの属性によって最適解を模索し続けることだと思います。

自分でコンテンツを生み出せることってすごい。

このnoteで、これから独立する方に不安を与えたらごめんなさい。

ですが、「人の商品を売る人」がほとんどの世の中で、自分でコンテンツを生み出せて、ディレクションもできるってすごいことだと思います。
実際、謎クラはそれだけの力があると思っています。

はしもとは自信がなくて自己卑下ばかりの人間なので、よく怒られるのですが、「ものを作れること」を褒めてくれる人は本当にたくさんいます。

ぜひ、歪でもまずはパッケージを作ってみてください。
そしてそれを見せてみてください(いつでも意見言います!!!)

だから自信を持って欲しいと思います。

あとは「アウトプット」と「クオリティ」の話だけだと思います。
もし不安な方やどうしたらいいか分からない方がいればいつでも相談に乗り
ます。

世の中に楽しい謎企画が増えることを祈っています。
一緒に「謎」を通して世の中を楽しくしていきましょう!!

はしもと、は謎とつくりたい人たちの応援をしています。いつでもお気軽にご連絡をくださいね!!


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