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初めての国際線の12時間フライト

いよいよ、イギリスに到着!

小学6年生の夏、いよいよ、待ちに待ったイギリスへの移動の日がやってきました。
初めてのロングフライト。日本からイギリスまでは12時間もかかるので、なんと、飛行中はお休みタイムなんてものがあるなんて、その時初めて知りました。フライトアテンダントの方が、途中全窓のブラインドを下げにきて、照明を落とし、暗くするのです。周りを見渡すと、アイマスクをしてブランケットをかぶって寝始める人がチラホラ。
好奇心旺盛である子供の私と弟はもちろん寝るわけありません。

「なあ、こっと見てみ!映画こんなん見れたりするみたいやで!」

二人そろって不慣れな手つきでイヤホンを装着し、チャンネルを変えながら見たい映画を見ながら過ごしました。

子供にとっては長い長い12時間のフライト。
ようやくロンドンのヒースロー空港到着のアナウンスが流れてきました。
どんどん下降する飛行機の窓から見えてきたのは、レンガの家がずらりと並ぶまさにイギリスらしい景色。
日本の景色とは全くことなる景色に大興奮。

空港に到着しても、もちろん外国人があふれる空港。
当時の私は完全に緊張していたと思います。必死に父の後をついていきました。

長いフライトがやっと終わったと思ったのもつかの間、実はさらに次の乗り継ぎ便に乗らないといけなかったのです。
乗り継ぎゲイトへ進んでいくと、だんだん人が減っていきます。
空港独特の無音・静けさ。

次のフライトは1時間程度でしたが、到着直前に飛行機の窓から見えた次なる目的地の景色は…

え?牛?羊?
牧場、牧場、牧場・・・・・!!!

さっきヒースロー空港で見た景色とは程遠い…
見事な田舎の景色でした。

「え・・・・」
はい、これが素直な私の感想です。

「都会じゃないんだー。なんか、思ってんと違う。」

生まれた初めて体験した、差別の目線

私たちが最終的に到着した空港は、北アイルランドにある小さな空港でした。
飛行機から降りてまず初めに受けた洗礼。

とても冷たい現地の人たちからの目線。
まるで睨まれているかのような、冷たい目つきで私達アジア人を見てくる。

その空港では、アジア系の人を全く見かけませんでした。
そう、完全に私たちは浮いていたのです。

私は瞬時にしてとてもいやな気持になりました。
私達、歓迎されていない。。。

日本にいたら感じることのなかった、生まれて初めての差別感覚。

到着初日から、私の胸はざわつき始めました。


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