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【雑文】新たな春馬君との出会い方

春馬くんと複数回共演されている女優さんって、何人いらっしゃるんだろう?と思うことがあります。
パッと思いつくのは、やはり「たべはるコンビ」で、もうこれはどの作品も大好きなのですが、それとおなじくらい大好きなのが、篠原涼子さんと春馬くんの組み合わせ。
今回は、このカップル(?)について、願望や妄想を織り交ぜつつ、好き勝手に語ってみたいと思います。

以前ちらっと呟いた件


一旦は挫折した『SUNNY強い気持ち強い愛』でしたが、気を取り直して、頑張って観ました(頑張りどころが違うのはわかっております)。
見直した理由は二つあって、ひとつはストップした時点で、春馬君の出演シーンがまだだった事。
「イケメン春馬くんを見たい」という欲に叶うモノなしです。

もう一つは、大変失礼ながら「そもそも韓流ドラマのリメイクだし、きっとチープなストーリーだから、感情移入しないだろうし大丈夫」という根拠レスな理由。

まあ、ストーリーは確かにチープだったけど、やはり亡くなる設定はね。。。見なきゃよかった感の方が強かったのが、正直なところです。
でも、ベタなイケメンの春馬君も見れたし、なにより、篠原涼子さんがいい仕事してて、それを見届けられて、結果プラマイプラスでした。
音楽も、ファッションも懐かしい感じで、あの時代を知る人なら、より楽しめる作品かなと思います。

『SUNNY』で観たかったもの

『SUNNY』では、若者世代と大人世代を別の役者さんが演じています。春馬君は若者世代(大学生)を演じていて、篠原涼子さんは大人世代(40代くらい?)を演じています。そのため、春馬君は篠原涼子さんが、高校生の時に憧れていたお兄さんという設定で、共演はほぼしていません。

これがめちゃめちゃ悔やまれる!
はっきり言いますと、春馬君が老けメイクで、大人世代を演じたのが観たかった!
いや、大人時代を演じた橋爪淳さんも素敵でした。
なんちゃってなホクロの感じも、キュートで。
息子が若い頃にそっくりの設定で、それをホクロなしの春馬君が演じてるのも斬新で。
一瞬、脳内で混乱しましたが、くすっと笑える心地よい混乱でした。

でもでも。
いいけど、やはり、ここはベタと言われようと、ぶっちゃけ桜と広斗のその後、みたいな、ね。
そんな感じも観たいじゃないですか(笑
そこ、期待しちゃ、だめですか?

ま、ダメに決まってますよね。だから、あえて渉の大人時代に、他の役者さん持ってきたんですよね。あっちのイメージに引っ張られたくなかったの、はい、わかります。わかっております。

でも。。。と思うのです

『ラストシンデレラ』が好きです

春馬くんファンにとっては、特別なカップル、『ラストシンデレラ』の桜&広斗。

改めて高らかに宣言しておきますが、私は『ラストシンデレラ』が好きです。面白い作品だと思っています。でも、実際には何度も観ているのに、なぜかレビューを書いてきませんでした。

最近、思うようになったのですが、キャラクターとして、イケメンがドスレートに前面に出てる役の春馬くんが尊くて、私の安っぽい言葉で語るのが申し訳なさすぎて、言葉が見つからなくて、心の中で温めておきたくて、書けないのかも。。。と。

最初に見たのは、確実に沼にハマったなと自覚した頃だったと思います。
コメディで春馬くんを観た最初が『ラストシンデレラ』でした。

あんなクサいイケメン演じさせて、決してコメディ一辺倒にならず、爽やかな純愛にまとめられる春馬くんって、いったい何者???

それが最初の感想でした。

それまで観ていた作品たち‥たとえば、『僕のいた時間』では、春馬君の真摯に作品に向き合う姿に純粋に感動しました。『ツーリスト』では、あふれる色気に悩殺されました。『君に届け』では、「爽やかさを演じてないように演じる」という難題に果敢にチャレンジした心意気に感動しました。

まあ、なんだかんだ言っても、いちいち感動してるわけですが(笑)、その時点で言えば、役者三浦春馬の持つ無限大の可能性に、1番感動したのはこの『ラストシンデレラ』のような気がします。他の俳優さんをそれほど知らないので、「春馬君にしかできない」と断言したいところですが、一旦はやめておきます。心の中で、ひっそりとそう思っておく事にします。

作品として、どうなの?と考えてみると、プロットも、フィクションのラブコメとしては、ありだと思っています。
リアリティがないのは広斗だけで、他のキャラクターは少しずつデフォルメされているとはいえ、「身の回りにいるよねー」と心当たりがある人たちばかりです。
フィクションのドラマとは言え、この手の現代劇なら、「身近な存在としての現実感」はある程度必要だと私は思っています。

桜たち、女子3人が、あれだけ違う環境にいて、今でも仲良しで連んで遊びに行くのは、女子的には、あるかなー、ないかなー、微妙な気もしますが、そこのリアリティは、3人の女優さんが、バランスをとって雰囲気を醸し出していて、上手いなぁと。

脇役さんたちも、なかなか面白い。
広斗の家族の設定、仕事仲間、元カノ周り、桜の職場もSOBARも。
みんな個性的なのに、その尖り具合が絶妙で、設定の妙で見せているドラマとして、よくできているから、飽きずに見られるのだと思います。

ストーリーは、結末を決めずにスタートして、様子見て決めたような事をなにかで読みましたが、それが本当なら、途中の迷走気味のストーリー展開も、まあ、作品作りの一環として、ありなのかな?と思います。
キャラクター同志の化学反応を、制作過程を通じて、実験を繰り返しながら確認する、というのは、映像作品の作り方として、面白いと思うからです。

篠原涼子さん演じるオヤジ女子問題

ただ、ひとつだけ気になる点が。
桜は篠原涼子さんでいいのか、と思うのです。
いや、よいとして、演出なのか、キャラの設定なのか、なにかどこかがチグハグに感じるのです。

なにがって、篠原涼子さん、お綺麗なのです。
で、オヤジ女子に見えない。
頑張ってるけど、申し訳ないけど見えないのです。だって、普通に可愛いし。
髪ボサボサでも、化粧っけなくても、お綺麗すぎるのです。纏っているオーラが美しいとでも言いましょうか。

ほんとに、オヤジな女優さんで、シンデレラパートも演じられるエレガントさを兼ね備えた。。。ってなると、これまた思いつかないですけれど、篠原涼子さんの使い方が、ほんっとにもったいなかったなと。
オヤジパートのキャラ設定を、もう少し篠原涼子さんが生かせる設定に変えるか、もしくはキャラがあのままなら、オヤジ臭漂う女優さんをもってくるか(って、それも失礼だが)、どっちかだったんじゃないか、と思うのです。

で、話はそれますが、つい先日、脚本家の橋田壽賀子さんがお亡くなりになりました。
「渡鬼」を年齢を理由に降板された後も、舞台の脚本などで、生涯現役を貫かれた脚本家さん。ほんとにすごい方だなと思います。
橋田作品は、好き嫌いは別れるでしょうが、独特な世界観によって、人間模様を描いていた事は確かだと思います。

で、いつも橋田作品を観てて思っていたのは、どの役も全てオヤジだなーって事でして。
女優さんのやってる役も、子役さんのやってる役も、全員がオヤジっぽい。
発想も、行動も、喋り方も、全員オヤジっぽい。
たとえ、女言葉で話していたとしても、ボキャブラリーがオヤジっぽかったりする。
それが橋田作品の「独特な世界観」の正体のひとつなんじゃないかと思うのです。

橋田さんは、だれが演じようと、性の境界線をも超越して「オヤジ」にしてしまう魔術師なのです。

篠原涼子さんも、もし橋田作品に出たら‥オヤジになれたんじゃないかなと思うのですが、でも、橋田作品の篠原涼子さん、なかなかピンと来ません。

つまり、篠原涼子さんのオヤジ女子キャラは、なかなか一筋縄では行かない気がするのです。
その難しい桜というキャラクターと、コンビを組んでいた広斗役。
広斗役は、それはそれで完成されてるのだけど、桜とのカップルとして見た時に、世界観がやはりどうも落ち着かない。
絵面は美男美女で素敵なんだけど、なんとも落ち着かない感じは、単に、桜さんに中途半端に被せられた「オヤジ女子」というキャラクターと、それに関連した小芝居の演出のせいではないかと思うのです。

桜というキャラクターは、ただ、一生懸命仕事してたら、シングルのままいい年齢になってて、彼氏いない歴10年の可愛いお姉さん、でいいじゃないか、と思うのです。そういう「どこにでもいる普通のお姉さんがある日王子様に出会う」、これぞ「シンデレラ」じゃないのか!と。

そして、その方が篠原涼子さんがきっと素敵に演じて下さったのではないか、と思うのです。

奈美と広斗で観たかった

なーんて事をつらつらと考えながら『SUNNY』を観ました。
奈美を演じる篠原涼子さん、ほんとに素敵でした。

普通の冴えないおばさんの役。
『ラストシンデレラ』ではオヤジ女子には見えなかった篠原さんですが、冴えないおばさんの疲れた感じ、人生にもがく感じ、昔を思い出してキラキラする感じ、昔はダサかったけど、それなりに努力して洗練された感じ。
どこを切り取っても、奈美というキャラクターをしっかり考えて作り込んでいらっしゃるなぁと。
高校生時代を演じた広瀬すずさんとの連携もよくて、奈美というキャラクターは本当に完成されていたな、と思います。

だからこそ。

大人になった渉を春馬君で観たかったわけです。
『ラストシンデレラ』の、どこかしっくり来なかった2人のやり直し、と言ったら語弊があるかもしれませんが、きっと素敵なシーンになったと思うのです。

春馬君は、私の知る限り、実年齢より歳上の役は、少ないのではないかと思います。
歳下の役は、最大で15歳ほど歳下の『ブレイブー群青戦記』の松平元康なんかもありまして、「若づくりの(?)春馬君」を観る機会は沢山ありました。
また、春馬君は、なぜか歳上の女優さんとの共演が多め。
「歳下風味の可愛い男子」役の春馬君も、沢山見ることができます。

でも、「実年齢よりだいぶ上」で、かつ、「歳下の女性をリードする役」は、あったのかなぁ。まだまだ春馬作品を楽しんでいる途中なので、少なくとも私はまだお目にかかってないのです。
また、ひとつの作品の中で、時代を遡って年齢差のあるシーンを演じるのが上手い春馬君だと知っているだけに、『SUNNY』でそのチャンスが活かされなかった事が残念なのです。

もし、実現していたら、『ラストシンデレラ』では、お姉さんと歳下男子だったカップルが、『SUNNY』では、年齢の関係が逆転する事になります。その時、芸達者なお二人が、どんな風に演じただろうか、と想像するととても楽しいのは、私だけではないはずです。

9回目の月命日に

変な言い方かもしれませんが、月命日が近づくたびに、今月は何を書こうかなと考えるのが、楽しみになっています。普段はあまり溢れる愛を出さずに(笑)、淡々と文章を書きたいと思っておりますが、ひと月の中で、この日だけは「溢れる愛解禁の日」でもいいかなと思ったりします。

だから、今月は私にとっては語る事そのものが禁断の作品、『ラストシンデレラ』について触れました。

春馬君を「こんな役で観たかった」という話は、いくらしても尽きないし、返って虚しくなるだけ、という方もまだまだ多いと思います。でも、「こんな役で観たかった」という話をしながら、それを少しでも癒しにできたら、とも思うのです。もう観ることができない悲しさよりも、妄想の中にしろ、もっと素敵になった春馬君に会える楽しみに目を向けてみるのはどうでしょう。

今、現役で活躍されている役者さんに対して「こんな役で観てみたい」と望んでも、それが実現しない事もあるのだから、その意味では、春馬君だって同じなんだし。

春馬君の新作映画はこの後もまだ公開される事が決まっています。古い映画の再上映も、全国レベルで、まだまだ盛んですし、配信でも沢山の作品に触れる事ができます。一度観たことのある作品を見直しても、新たな春馬君に会える事もあります。

たしかに、年齢を重ねていった春馬君に会えないのは事実なのでしょうが、そこは想像力でカバーして、より素敵な春馬君に勝手に会いに行くのも、たまにはいいんじゃないかな、と思ったりします。

今月も、また新たな春馬君に出会えますように。

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