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厚化粧


僕がやりたいことってなんなんだろう

そう思うと頭が痛くなる

自分は空っぽだ
中身がない。

だから他人に触発されて
かっこいいと思ったことをそのまま馬鹿の一つ覚えのように真似をして
でも結局信念も覚悟も何も持っていなくて
ただ『かっこいいと思ったから』が原動力になっているから
すぐ躓く。

思い返せば、今までそういう人生だった

それでもここまでこれてしまったのは
自分がある程度のところまでできてしまうからだ。

今思っていることもやっていることも
信念のない空虚でただ傲慢なだけなのかもしれない。

逃げることから逃げることをやめたって言葉からまた逃げている。

つまらん男だ

綺麗事を並べて
自分を無理やり鼓舞しても
壁にぶつかれば乗り越えることなく
迂回の道を選ぶ

周りに触発されたことも
その人の才能なのに
自分が頑張ってきました感を振りかざして
結局潰れる

俺だって何も考えていないわけじゃない

踠いていることは自分でもよくわかっている
いかに薄っぺらいことを並べて
「わかっている」自分に酔いしれていたのか
そのツケが今。

自分のやりたいことってなんだろう

脳内の引き出しを片っ端から開けてみて
ヒントを得ようする

化けの皮が剝がれた音が聞こえた

鈍く、重いその音は
足の先っぽから頭皮まで響き渡った

分厚い。
皮が分厚い。

残った僕自身という生物は
非力でビクビクしていて、とても小さかった

今まで纏ってきた鎧は
何年も雨風にさらされて
劣化して
ついに寿命を迎えた
ボロボロに崩れ去った

今までやってきたことってなんだったんだろう


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