芝刈り機
今日お店でホットチョコレートを小さなお姫様に出した。
目を輝かせてThank Youって言ってくれた。
ベビーカーに乗ってた王子はご機嫌斜めだった。
How’s going?
聞いてもすっごい睨んでくる。
僕らは彼らがなぜ嬉しいのか、なぜ怒っているのか、お店に来る前の事やその人の背景はわからない。
どこまで行っても
お客さんと店員の関係だから
別に知ろうとも思わないし
そこまで干渉していい権利があるわけでもない
それでも
時間をかけて
体力を使って
お店に足を運んでくれる人がいる限り
僕は一杯のコーヒーに
精一杯をこめたい
これは味云々の話ではない
コーヒーを仕事にしている人たちにとって
コーヒーをお金を出して飲みにきてくれる人たちにとって
美味しい
ってのは大前提で必要条件であるから。
How’s your day?とか
I like your shirts!とか
そんな些細な事でいいから
会話になるきっかけを作ることが僕らが今できることなのかなと思う。
小さなお姫様にも、ご機嫌斜め王子にも
僕はなるべく声をかけるようにしている。
来てくれた全員の一日がそれですこし良い一日になるかもしれないから。
今世界が混沌としている中で
僕にできることは、と
探し彷徨ってきたけれど
どこまで行っても
コーヒーって単語以外は
あまり響いてこない。
つまりそういうことなんだと思う。
隣の芝はいつも広くて青々としているけれど
少し自分の庭の芝も整えてみるのも悪くないかもしれない。
僕にできることは、
あなたにはできないかもしれない。
あなたが持ってるそれは、
僕は持っていないかもしれない。
是非教えてください、あなたが持ってるもの。
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