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【ベストアルバム】 2024年6月度


はじめに

昔話ばかり書いているのも何なので、毎月入手したアルバムの中からベストアルバムを紹介していきます。サブスクリプション&ストリーミングだと「毎月入手した」のはどういうことかという気もしますが、取りあえず「毎月ダウンロードした」を「毎月入手した」としています。

今月入手したアルバム

まず、今月入手したアルバムとEPのリストからです。今月は先月までの反動なのか11枚とやや少なめで、唐突に(と言ってもオフィシャルサイトで予告されていましたが)リリースされた感のあるWilcoのEPはありましたが、いわゆるビッグネームのリリースもなく、かなり落ち着いた1ヶ月でした。

  1. Notes from a Quiet Life(Washed out)

  2. Walk thru Me(The Folk Implosion)

  3. Hot Sun Cool Shroud - EP(Wilco)

  4. 劇場版優しいスピッツ a secret session in Obihiro(スピッツ)

  5. The Big Decider(The Zutons)

  6. Hope Hope Hope(polly)

  7. As It Ever Was, So It Will Be Again(The Decemberists)

  8. Searching(James Davane)

  9. The Fool(Young Jesus)

  10. Frog in Boiling Water(DIIV)

  11. The Dream of Delphi(Bat for Lashes)

今月のScrobble

過去30日間にMacとiPhoneで聴いた音楽をLast.fmにscrobbleした回数のチャートも載せておきます。

2024年6月に聴いた回数の多いアルバムトップ10

感覚的にはYoung Jesusを一番聴いた気がしましたが、順位としては4位。上位の3枚は感覚通りの順位。スピッツはもう少し上位のような気もしますが、相変わらずScrobblesの回数カウントアルゴリズムがよく分からないので、このくらいなのかも。月末ギリギリにリリースされたWilcoJames Devaneと同じScrobblesの回数で同数10位でした。

ここ数ヶ月ハイレベルなアルバムのリリースラッシュでしたが、今月はそれよりもちょっと劣っていて、イマイチという訳ではないものの、諸手を挙げて「素晴らしい!」と言い切れない作品のオンパレード。今時点の印象だと、年間ベストのトップ10に入るのはちょっと厳しいけど、トップ20の真ん中から後半なら入れるような、そのくらいのアルバムが多い1ヶ月でした。

今月のベストアルバム

という訳で、10点満点の7.5点付近で4、5作品が拮抗する中、今月のベストに選んだのはThe Decemberistsの"As It Ever Was, So It Will Be Again"。レトロスペクティブなシンセサイザーを多用するサウンドプロダクションに意表を突かれた前作から6年ぶりの9thアルバムです。

ひと言で言うと、丁寧に作られたインディーフォークロックといった作品。流行を追い求める訳でも、変化球が入っている訳でもなく、トゥーマッチになりすぎない装飾で勝負していて、アコーディオンやブラスなどで味付けされた曲は「簡素」ではありませんが、楽曲の基本仕様が作品の評価に直結するパターン。

その基本仕様も「素晴らしい!!」までは行かないものの、総じて平均点はクリアしていて、作品の全体的な印象もマズマズ。個人的にはアッケラカンとした"Burial Ground"や"Long White Veil"のような曲が気に入りましたが、このパターンだけで押し切るにはパワー不足なので、"Oh No!"や"Born to the Moring"のような別パターンを準備する必要がある訳ですが、そうすると全体の世界観が揺らいでしまうと言うジレンマ。

長打を連発して圧倒的な得点力で勝負するタイプではなく、ヒットと送りバント、犠牲フライで小刻みに得点しつつ、小刻みな継投で逃げ切りを図るタイプの作品なので、ガッと心を鷲づかみにされる可能性は低いですが、嵌まる人には嵌まりそう。さすがに終盤には息切れ感が強くなりますが、実直に作られた音楽は現時点でも好感度が高く、時の流れにも疲弊しない強靱さも持っていそうな感じ。

おわりに

先月の「おわりに」で「楽しみにしている」と書いたJohn Grantを聴くのを忘れてましたが、これは7月に回すことにします。

既に7月5日にはKasabianの新作がリリースされていてますが、初期の彼らの作品からすると「うーーーーーーーーん」というモヤモヤ感しか残らない内容だったので、Hot ChipJoe Goddardの7年ぶりの新作やアルバムジャケットのセンスが最悪(だけど音楽は結構良い)Empire of the Sun、あとは久々のTravisもリリースを楽しみにしつつ、クソ暑い毎日を耐えて過ごしていきます。


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