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たった2日で仕事の質がグンと高まる「マネジメントゲーム」とは

リチカでは入社したメンバーに必ず受けてもらっている研修があります。それは「マネジメントゲーム(通称MG)」と呼ばれる、経営ゲームです。

MGを受けたメンバーに感想を聞くと、多くの人が「働く上での視座が高まる」「経営者視点がどういうものなのか理解できた」などと答えています。

今回のnoteでは、MGとは何なのか、MGではどういった成長を得られるのか、そしてなぜリチカがMGを研修に取り入れているのかについてお話ししたいと思います。

経営とはなにか? を体験するゲーム

MGとは、2日間で5年分の会社経営を体験するボードゲームです。1つのテーブルに4〜6人が着席し、プレイヤーは1人がそれぞれ1社ずつ、自分の会社を経営します。

ゲームが始まったらプレイヤーがすべきことはただ一つ。1ターンごとに“経営判断”を下すことです。「意思決定カード」をひき、そこから自分が次に行うアクションを選びます。

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たとえば、プレイヤーは商品を作るための材料を仕入れたり、製造した商品を売ったりすることができます。さらに、商品を売って得た資金をもとにセールスマンを雇って販売力を強化したり、大型機械を買って製造力を高めたりする、なんてことも可能。さまざまな打ち手を取りながら、ビジネスを展開していきます。

そして、このゲームをさらに面白くするのは「リスクカード」の存在です。意思決定カードをひく中でたびたび出会うのがこのリスクカード。プレイヤーは常に思い通りの経営判断を下せるわけではないのです。

リスクカードを引くと、突然「倉庫火災発生」や「ストライキ発生」など、積み上げてきた売上や商品が水の泡になるような経営リスクに襲われることがあります。プレイヤーはこうしたリスクを想定しながら、設備投資をしたり採用をしたりして、経営をしなくてはならないのです。

会社経営が一年分終わったら決算を行います。資金繰り表と会計表をもとに、その年の収入と支出を計算。最終的に、自社の自己資本を算出して、他社(他のプレイヤー)と競い合います

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このように、自ら会社を経営する体験を通じて、経営者の視点や収益の上げ方を学べるのがMGなのです。その歴史は意外にも古く、1976年に当時まだベンチャー企業だったソニーが開発しました。現在では海外でも行われています。また、あのソフトバンクの孫正義社長もこのMGの熱烈な愛好家なのだとか。

こう聞くととてもハイレベルなゲームのように思われがちですが、実はMGは小学生でもプレイできます。年齢や社会人歴を問わず、経営の楽しさと難しさを体験できるのがMGの魅力なのです。

MGをプレイするのは「気づき」のため

弊社が入社メンバーにMGを体験してもらうのは、主体的に仕事で成果を出すための「気づき」を得て欲しいからです。

MGを実践すると経営や仕事に対するさまざまな発見があります。たとえば、人件費への意識がガラリと変わるのです。普段会社員として勤めていると、自社の会計において自分の人件費がどれほどの割合を占めているのか、明確に知らなくても過ごせてしまいます。

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しかし、いざ自ら経営をして決算表を書いてみると、人件費やその他の設備費などの固定費の重さにハッと気付かされるのです。

このように、会社の中に流れるお金の動きの全体感を知ることで、「企業は安易に人を増やすと命取りになってしまう」「では収益を上げるためには何をしたらいいのか?」という視点を得ることができます。

またMGの効能は、こうした経営者視点が身につくだけにとどまりません。組織で働く上での大切な心がけも学ぶことができます。

大切な3つの考え方

MGでは、特に大切にされている3つの考え方があります。それは「教えない」「教えさす(教え合い)」「紙は自分で(自らが源泉)」という考え方です。

まず1つ目の「教えない」とは、共に働く仲間の自主性を育む姿勢のことです。MGでは他のプレイヤーに対しておすすめの打ち手を教えるということは一切しません。人の意見に左右されず、自らが下した経営決断による勝ち負けから、あらゆることを実感として学ぶためです。

「何度もリスクに見舞われて自己資本が下がってしまった」という経験は、「会社はリスクに備えておくための設備が不可欠である」ことを教えてくれるのです。こうした仲間の気づきを奪わないためにも、MGでは「教えない」ことを大事にしています。

一方で、決算書の書き方やゲームルールなどに関しては積極的に「教えさす(教え合い)」ことが推奨されています。これが2つ目の考え方。MGでは経営にあたってのさまざまなルールが大量に登場します。これらすべてを最初から完璧に理解できる人はまずいません。こうした、必ず踏まえなければいけない規則やお作法については、プレイヤー同士で教えあいながらゲームを進行していきます。

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このことは実際の仕事でも同じです。仕事をしていると、新たなタスクが降ってきたり、今までやったことのない手順で仕事を行わなければいけない場面に必ず出くわします。

その中で大切なのは、仕事の進め方がわからなくなった時に、素直に「わからない」と言える人になれるどうかです。一人で行き詰まった時にいち早く質問して解決できれば、業務の進みも早まり、生産性が高まりますよね。

MGでは仕事の質を上げるために「わからない」と手を挙げる習慣さえも身につけることもできるのです。

それから3つ目の「紙は自分で」ですが、ゲーム内では決算を行う際に資金繰り表や会計表を1人1枚使います。これらはゲーム用のテーブルとは別の卓に用意されており、必ず自分の足で歩いて行って、自らの手で取ってくることが求められます。同じ卓のプレイヤーの分も取ってきてあげる、というのは一見親切ではあるのですがMGではご法度です。

すべてのことは自らが源泉。仕事に必要なものを獲得するのも、仕事をする上で気分良くいるのも自分次第。「紙は自分で」という考え方は、仕事人としてのあり方を教えてくれます。

やればやるほど成長を実感できる

これまでお伝えしてきたように、MGは経営者の視点で頭をフル回転させながら、質の高い仕事をする上で大切な意識が身につくゲームです。受けてみると誰しもがなにかしらの気づきや、仕事をする上での新たな視点を得られます。

実際に初めてMGを経験した弊社メンバーの感想です。

「今回のMGでの気づきは、『仮説を持たねば、深い気づきは生まれない』ということです。逆に仮説を持って試合をすれば、はじめは沈むことがあっても、必ず勝率はあがっていくと感じました。日頃の仕事でも、常に仮説を持って、気づきを積み重ねていきたいです」
「個々人の強みと弱みに気づけるのもMGの良さだと感じます。過去にどんなすごい経歴を積まれている方でも、得意不得意があり、それらを互いに支え合いながら任務を遂行していくのが会社という組織なのだと実感できました。たとえば私は、会計表の計算が得意であるという強みに気づくことができました。この強みを生かして、困っている同僚に「教えさす」ことで互いの得意分野を補完し合う強い組織づくりに貢献できるのではないかと考えます」

さらに、何度かMGを経験しているメンバーは、このように言います。

「市場は自分でコントロールできない外的要因だらけなので、ありとあらゆるケースを想像して、いくつもの打ち手と計画を立てないと勝つことができないことを改めて痛感しました。自分は計画を2パターン作り、その計画のネガティブプランを持って挑んだのですが、そのネガティブプラン以上にリスクをひき、何もできなくなってしまいました。MGに強い方はリスクカードをいくら引いたところで、そこさえ計画済みで資本を伸ばしていけたと思います。実際の業務においてもいくつもの打ち手を用意し、何かがダメでも目標達成できるように計画を立てていきたいです」

MGは回を重ねるほどに経営に対する解像度が上がり、自らが組織で働く上ではどのように動くべきかという感覚が養われます。そのため、リチカでは入社時に全員一度MGを受けてもらいますが、その後も何度でも参加が可能です。

弊社の一員となっていただいた方々には、自ら気づく経験を通じて継続的に成長していって欲しいと考えているのです。

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リチカでは一緒に働く仲間を募集しています

リチカは「Switch to the Rich. 想いが届く、で世界を豊かに。」をミッションに掲げ、コミュニケーションを豊かにするプロダクトや事業開発を展開しています。

これまでの経験をフルに生かしながら、新たな環境でいっそうの成長を遂げてみませんか? ご興味を持たれた方はぜひ下記の採用スライドや、募集職種をご覧ください。入社された暁にはぜひ一緒にMGを楽しみましょう! 

(編集協力/株式会社WORDS


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