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フリーランスデザイナー。デザイン、フリーランスの仕事内容、人間関係など。

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記事一覧

仕事にすることの憧れと難しさ③

半年経って仕事が見つからなければ実家へ帰ること。私が一人暮らしをする時の母との条件だった。 1Kの古いアパート。洗濯機は共同。 目の前には高速道路があり、窓を開け…

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1年前

仕事にすることの憧れと難しさ②

レセプションパーティーでの先輩は間違いなく輝いていた。美大出たての自分には眩しかった。 絵を描いて食べていく事が出来るかもしれない。自分自身は何もないのだが、身…

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2年前
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仕事にすることの憧れと難しさ①

人の役に立つ為の絵を描くこと。 当時の私が間違いなく1番望んでいたことだった。 美大卒業と同時に大阪に出て来た。 美大の先輩の個展に誘われて教授と行った。 ギャラ…

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2年前
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誰が為のデザイン

中身のない作品の展覧会も気付けば10年経っていた。 展示を始めた18歳の頃、バイト先の店長からメニューのイラストを描いて欲しいと依頼があった。 お礼は幾らか貰ったけ…

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4年前

切り詰めたシンプル②

シンプルでミニマルなデザインが良い 流行りもあってその意識が強かった。 ただそこまでに行き着く過程をすっ飛ばしてた。 中身のないシンプル。意味の無い制作。 ただ…

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4年前

切り詰めたシンプル①

デザインの勉強を始めた10代後半 シンプルでミニマムなデザインが流行ってた。 学生だった自分は流行のデザインがしたくて 白いキャンバスにクロッキー程度の さっと描…

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4年前

重い腰を

嫌だったらいつでも辞めたら良い フリーランスを始めるか迷ってる時に言われた言葉。 ハードルを下げてくれた。悩まずに済んだ。 noteもそんな気持ちで。 乱筆乱文です…

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4年前

仕事にすることの憧れと難しさ③

半年経って仕事が見つからなければ実家へ帰ること。私が一人暮らしをする時の母との条件だった。

1Kの古いアパート。洗濯機は共同。
目の前には高速道路があり、窓を開けると
黒い煤がとんでくる。

夢見た世界と現実の落差。
イラストどころか仕事も見つからない。

好きな事を仕事にするにはもれなく
辛い事も一緒にしないといけないのか。
先輩はそれで幸せなのか。
その先に描ける絵はあるのか。



絵は

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仕事にすることの憧れと難しさ②

レセプションパーティーでの先輩は間違いなく輝いていた。美大出たての自分には眩しかった。

絵を描いて食べていく事が出来るかもしれない。自分自身は何もないのだが、身近な先輩が実現している事でそんな気持ちになった。

数日後、教授に誘われて先輩が働く店に行った。雑居ビルの地下にある薄暗くて古い、えんじ色のスナック。

ノースリーブのドレスを着た女性が先輩と気付くまで暫くかかった。
先輩は絵を描いて生活

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仕事にすることの憧れと難しさ①

仕事にすることの憧れと難しさ①

人の役に立つ為の絵を描くこと。
当時の私が間違いなく1番望んでいたことだった。

美大卒業と同時に大阪に出て来た。
美大の先輩の個展に誘われて教授と行った。

ギャラリーカフェでの展示。フラワーデザイナーとコラボ。お客さんも若い。
自分が今までしてきたグループ展よりも
洗練されて都会的だった。

イラストレーション専攻だった先輩は
オリジナルのポストカードをショップに置いて貰ったり、積極的に活動し

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誰が為のデザイン

中身のない作品の展覧会も気付けば10年経っていた。

展示を始めた18歳の頃、バイト先の店長からメニューのイラストを描いて欲しいと依頼があった。

お礼は幾らか貰ったけど、そんな事より絵を描くのにめちゃくちゃ頑張った。他人が必要としてる絵を自分が描いて、それを喜んでくれて、またそれを見た他の人が褒めてくれる。

今まで描いてた自分よがりの絵、自分の思いを表現する絵なんてちっぽけで役に立たない。人が

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切り詰めたシンプル②

切り詰めたシンプル②

シンプルでミニマルなデザインが良い

流行りもあってその意識が強かった。

ただそこまでに行き着く過程をすっ飛ばしてた。

中身のないシンプル。意味の無い制作。

ただの手抜き。

課題の傍ら、そんな中身の無い制作を続けては展示会に出したりコンクールに応募していた。

もちろん何かに選ばれる事もなく。

切り捨てたシンプルと切り詰めたシンプル

その違いと言うか発想すら無かった。

気付けば貴重な

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切り詰めたシンプル①

切り詰めたシンプル①

デザインの勉強を始めた10代後半

シンプルでミニマムなデザインが流行ってた。

学生だった自分は流行のデザインがしたくて

白いキャンバスにクロッキー程度の

さっと描いた線みたいな絵をアートと呼んだり

よく分からない英文を書いたポストカードを作ったり

本質を追求するでもなく

ただ感覚的に

ぱっと見何か分からない

しかも特に意味もない

自分よがりの制作をしていた。

シンプルで、現代

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重い腰を

重い腰を

嫌だったらいつでも辞めたら良い

フリーランスを始めるか迷ってる時に言われた言葉。

ハードルを下げてくれた。悩まずに済んだ。

noteもそんな気持ちで。

乱筆乱文ですが

どうかお付き合いくださいませ。