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就職1年目で学級崩壊を経験した小学校教員がnoteを始めてみた。

みなさんは「小学校の先生」というとどんなイメージをお持ちだろうか?

安定した仕事
立派な仕事
やりがいのある仕事

もしかしたらこんなイメージの方もいるかもしない。

私自身も、小学校の先生のイメージは
「優しくて、子どものために最善をつくす、やりがいのある仕事。公務員だし安定もしている。」
というものだった。

私は元々子どもが好きで、「子ども達の人生を幸せにするお手伝いがしたい。公務員だし、将来も安定だろう。」という気持ちで教員になった。

しかし、実際に就職してからすぐに、そうも言っていられない現実に直面した。


まずこの前まで学生だった人間が、いきなり一クラスの担任を持たされる。

私の最初の担任は4年生。
4年生は3クラスあって、私は4年2組。
1組がベテランの主任、3組は中堅の先生だった。

そう、ベテランと中堅の先生と同じ事が
新卒の若造にも求められるのだ。


経験ゼロ、知識も大学の座学や少しの教育実習で学んだわずかなものしかない。
そんな状態で私の教員生活がスタートした。

例えるなら、子ども用プールで少し泳いだ程度の人間が大海に放り込まれるようなものである。


もちろん、一年目の教員を対象とする研修は月に1、2回あったし、新人を指導をしてくれる先生もいた。両隣のクラスの先生もアドバイスをたくさんくれたし、相談にも乗ってくれた。

しかし、研修といっても講義やディスカッションがメインで、トラブル回避の技やすぐに使えるノウハウなどを教えてもらえるわけではなかった。
指導係の先生も、毎日毎時いてくれるわけではない。

両隣のクラスの先生も、それぞれ自分のクラスがある。
だから何もかも相談するのは気が引けたし、結局の所、最終的には自分で考えるしかなかった。


そんなんだから、学級経営もうまくいくわけがなく、ほぼ毎日子ども同士のトラブルが起きては家庭へ電話をする日々だった。

朝学校へ行くのが嫌で、泣きながら親に訴えた事もあった。

トラブルが起きる度に悲しそうなクラスの子達の顔を見て、

「私が担任じゃない方が、この子達は幸せなのかもしれない。」
と何度も思った。


ここまで読んで、学校の先生を目指すのを辞めてしまう人がいたら嫌なので言っておくが、一年目のこの経験は、今の教員人生に大いに役に立っている。

失敗をしたからこそ、同じ事を繰り返さないよう学ぶ事ができたのだ。
結果的に教員としても人間としても大きく成長できたのだ。

今の自分が、教員1年目の自分に会えたら、

「あの時踏ん張ってくれてありがとう。」

と伝えたい。あの時の辛かった過去があるから今の私がある。



そんな失敗だらけの一年目を終えて2年目以降になると、その時の経験が生きて学級経営はなかなか順調に進める事ができた。

1年目の時には仕事で精一杯で、余裕なんか全くなかった私に余裕が生まれ、いろんな経験をする機会が増えた。

元々何かに挑戦したり、新しい事をするのが好きな性格で、行動力はめちゃくちゃあったのだ。


教員2年目以降は、ミスコンに出たり、コミュニティーに入ったり、趣味の楽器のコンサートを自主的に開催したりした。

いろんな経験をする中でいろいろな方と出会い、話をする機会も増えた。

これまでは同業者や大学や高校など、過去にできた友人としか絡みがなかったので、違う職業の方と話すのは、とても新鮮で楽しかった。

そんな中、今まで自分が生きてきた世界がどれだけ狭かったかという事も実感した。


世界は広いし、自分の知らない事や物、知らない仕事がたくさんある事を知った。

その時に私は

「ただ公務員として勉強を教えるだけでなく、自分がいろんな経験をして、たくさんのことを学び、その学びを子ども達にも伝えていける人間になりたい。」

そんな風に思った。

公務員という仕事は安定かもしれないが、
言い換えてみれば「冒険」する人があまりいないような気がする。

私は公務員だけの世界で、自分の人生が終わるのは嫌だと思った。


ありがたいことに、私は人には恵まれており、経営者の方々と話す機会がよくある。

自分よりもレベルの高い経営者の方や何かで成功されている方の話を聞き、最近では独立を考え始めた。

将来的には、独立も視野に入れ、子どもの未来を明るくする仕事だったり、日々がんばる先生方のサポートができる仕事をしたいと思っている。

教員という仕事の大変さを味わったからこそ、同じような苦しみを持っている人の力になりたいと思った。

長くなったが、noteでは、自分が経験した面白い体験を備忘録として書いていきたい。

「世界はこんなに広くて楽しいよ」
っていうことを、発信したい。

また、私が何か発信する事で、過去の私のように、辛い思いをしている先生達の何かの助けになれれば幸いである。

長い文を最後まで読んでくださった方に心から感謝したい。

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