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投書の職業欄に見える肩書きへのこだわり

新聞の投書欄をよく読みます。本文はもちろんですが、職業欄にどのように記載されているかにも興味があります。

新聞社にもよりますが、投書にはたいてい氏名と居住地、職業、年齢などが付記されています。職業欄を見ると会社員、公務員、教員、自営業、パート、主婦(主婦は職業?)、無職などと書かれています。家事手伝いや主夫などというのもあります。記者が書いた記事で誰かのプロフィールを紹介する場合は記者が書いたものを本人が確認するという流れのこともあるでしょうが、投書の職業欄は本人が書いています。だからその人が自分をどのように捉えているか、あるいはどのように捉えてほしいかが見えます。

教員の場合、小(中)学校教員、高校教員、大学教員などと教育段階まで書かれていることがあります。大学教員の場合は「大学教授」と書く人もいます。「大学教員」と書くか「大学教授」と書くかで肩書きに対する認識がわかります。小中高の教員では「小学校校長」などと書く人がいます。教授や校長というのは職階であって「職業」ではないと思うのですが。時に「大学名誉教授」というものも目にします。

退職した教員の場合は「元大学教員」や「元教員」のように「元」を付けて職業を示している場合があります。元の職業を知ると投書の内容を理解するのに役立つということはあるでしょう。でも「元大学教授」とか「元校長」と書いてあるとやはり肩書きを大事にしているのだなと思ってしまいます。「元教頭」となっていると「校長になりたかったけどなれなかったのかな」などと余計なことまで考えてしまいます。

教員以外では「元会社社長」とか「元営業部長」などど書いてあると、「ああこの人は肩書を引きずっているんだな」と思います。退職してもあえて「無職」と書かないのは「無職」に対するこだわりが何かあるのでしょうか。






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