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父が作ってくれた運動会の日の卵焼き

小学生の時、祖母の看病のため母が数か月家を空けたことがありました。その間は父と兄と私の3人で生活し、父が勤めをしながらご飯づくりをしてくれました。理系の技術屋だった父は家事は母に任せっぱなしで料理などほとんどしたことがありません。大変だったと思います。

そんな中、私の運動会の日にお弁当を作って見に来てくれました。ゴザを抱えて。お弁当には母が作るのと同じようなおかずが入っていました。父がそんなお弁当を作るなど思いもしなかった私はびっくりしました。私に寂しい思いをさせたくなかったのでしょう。おかずには私の大好きな卵焼きも入っていました。母の作る卵焼きとは違っていびつな形でしたが、甘くておいしい卵焼きでした。父は精一杯頑張ったのだと思います。父の愛情を感じました。

卵焼きを食べるたびに思い出します。



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