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近くに居るだけで心癒される

長野県の下諏訪にユーモラスな石の仏様がいるというので会いに行ったことがあります。諏訪大社下社春宮の脇を流れる川沿いの田んぼの中に仏様は居ます。高さ2メートル60センチ、横幅3メートル60センチで、胴回りは11メートル85センチもあります。まるで座ったお相撲さんのようです。その一方で顔は65センチと小さく、そのアンバランスが何とも奇妙です。巨大な胴体に小さな頭がちょこんと乗かっている姿がユーモラスです。でも温かい風貌に心が癒されます。胸の部分には逆卍(ぎゃくまんじ)や雷、月や太陽などの記号が描かれていてちょっとミステリアスな感じがします。1974年に下諏訪を訪れた芸術家の岡本太郎さんが「世界中歩いているが、こんなに面白いものは見たことがない」と絶賛したそうです。

江戸時代の明暦3年(1657年)、諏訪高島三代藩主忠晴が諏訪大社下社春宮に遺石の大鳥居を奉納しようとしましたが、命を受けた石工が石材にノミを打ち入れたとき、その石から血が流れ出したと言われています。石工は大鳥居の造作を止めましたが、その後この石に阿弥陀様を刻み、霊を納めながら石仏を建立したと言われています、石に万治3年(西暦1660年)と刻まれていることから「万治の石仏」と呼ばれるようになったそうです。 (参考:下諏訪町ホームページ)


下諏訪町ホームページ↓


今日は広島に原爆が投下された日。離れたところにいる石仏も何かを思っているかもしれません。目を閉じていったい何を思っているのでしょう。


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