旅で学んだこと、学ばなかったこと
何年も前になりますが、北海道を旅したときに朱鞠内湖を訪れました。北部の幌加内町にある湖で日本最大の人造湖です。ダム建設に伴って作られたものですが、湖には大小いくつもの島々が浮かび、幻想的で美しい風景に魅了されました。「シュマリナイ」という名前の響きにも惹かれました。
公式ウェブサイトには以下のように紹介されています。
ダムは石狩川水系の雨竜川に建設されたもので、雨竜ダムと呼ばれています。太平洋戦争中の1943年に完成しましたが、工事には多くの労働力が費やされ、過酷な労働によって建設されたことを私は最近見たNHKの番組で知りました。
建設に携わったのは全国から募集された「タコ」と呼ばれる労働者で、「タコ部屋」や「監獄部屋」と呼ばれるる飯場に収容されました。朝早くから夜遅くまで、わずかな賃金で重労働を強いられたと言います。監視の目も厳しく、逃亡は暴力によって抑えられました。食べ物は粗末で、栄養不足から病気になる人も多かったそうです。さらに、 戦争が激化する中、日本人労働者の不足を補うために、1940年からは朝鮮人も強制連行されたそうです。(NHKの番組解説より)
現地を訪れた私は湖の美しさだけを堪能し、ダム建設について何も学んでいなかったことに気づきました。せっかくの旅でも見逃していることはたくさんあります。そのことを認識して旅に向き合う姿勢を少し変えようと思います。そして朱鞠内湖を改めて訪れたいと思います。
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