高速戦隊ターボレンジャー、第5話「脱出だ!サムライの町」
「マラソンっていうのはね、独りぼっちのスポーツなんだ。苦しくても頼りは自分だけ。誰も助けちゃくれないんだ。」
人生というマラソンはとてつもなく長い。
また、人生は良い時ばかりでない。
人の記憶BOXは6割が良い記憶、4割は悪い記憶で構成されているんだという。
要は、人生という道には、嫌な事が沢山落ちている。
そんな時、素直に人に助けを求められたら……。
今話のテーマは「素直な言葉」
姫暴魔ジャーミンによって封印から解放された暴魔獣ミノカサボーマは、蓑笠変化昔返しの術を使い、人々を侍に変化させてしまう。
そして、侍となった人々は一般人を襲う。
足の怪我で入院生活をしていたマコト。
主治医から退院許可が出そうになっていた時、ミノカサボーマはマコトの先生も江戸時代の医者に変えてしまった。
ノコギリで足を斬られそうになって逃げ出すマコト。
大地はサムライに襲われてるマコトを助け、一緒に逃げる道を選ぶ。
ターボブレスを戦闘中に落としてしまった大地はマコトをおぶり必死で逃げる。
何事も無我夢中の時は良い。
体力・気力が奪われていく中、独りでマコトを救おうとしていた大地の想いにも雲がかかってくる。
今話の神セリフは、大地が究極に追い詰められた時に聞ける事ができたこのセリフである。
神セリフ
「皆!助けてくれ!」by.山形大地
大人になった自分が、一番言いたくても言えない言葉。
……でも、いつから言えなくなったんだろう……。
幼少時代から僕は人に助けを求めるのが苦手だった。
「一緒にやろう。」
この言葉を言われるのを待っている自分しか居なかった。
ある程度、自分を出せる様になってからは、先輩に甘える技を身につけた。
身につけた後は、色んな事が楽に進められた。
40歳に向かって歩む中、人から意見を求められる事が増えた。
そして、自分が甘えられる存在になった。
……僕は、ヘルプが頼めなくなっている……。
人生は良い時ばかりではない。
大地も最初はトレーニング代わりになるからと張り切って居れたが、敵の驚異が近づく中、恐怖心は気持ちを乗り越え、そして大地の気持ちは折れた。
心の底から仲間の助けを求めたこの言葉は、
「今、素直になれていない自分」に突き刺さった。
人は素直になればなる程、可愛げが出てくる。
素直な大地からはプライドが削り取られていた。
プライドは重い。
プライドの鎧を取った大地のターボレーザー剣は前話までのものとは全く違うものに見えた。
ミノカサボーマに大ダメージを与えた大地。
その姿には、正直嫉妬心が芽生えた。
人は急には変われない。
だからこそ、信じられる人からで良い。大地には力達という掛け替えのない仲間が居る。
だからこそ、ラストシーンの
「いや!やっぱり皆と走るのも良いもんだなぁと思ってさ!」という大地の言葉がとてつもなく朗らかに入ってくる。
きっと甘えられなくて悩んでいる人は沢山居ると思う。
だからこそ、今話の大地を見て頂き、
「素直だった自分」
を少しばかり思い出してほしい、と私は思う。
きっと、甘えた先には無邪気に仕事に臨める自分が居ると思うから。
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