非日常ラウンジ 夜散歩編
私は非日常が好きだ。
旅行が、車や電車、飛行機といった手段を使って知らない土地へひとっ飛びする冒険だとするならば、
散歩は、自らの足で、知っている場所から未知の場所を冒険し、既知と未知のつながり、すなわち日常と非日常の境を楽しむものだと思う。
何度か利用したことのある駅だが、北口しか知らない。
いつも電車で通っているが、歩いたことがない。
そんな場合に、散歩をしてみると思わぬ発見をすることがある。
特に夜、好きな音楽を聴きながら歩くのがオススメ。
なかでも印象に残っている散歩がある。
終電を逃して、渋谷駅から自分の家まで2時間かけて歩いたときのことだ。
私の家は、渋谷から電車で20分ほど。
残業に追われて集中していたら時計を見るのを忘れていて、気づけば終電の時間が過ぎていた。
とりあえず電車に乗って渋谷までは来れたのだが、その先がないという事態。
せっかくの機会だし歩いてみるかと始めたのだ。
Googleマップでざっくりとした方向を確認していざ出発。
平日のど真ん中だろうが知ったことか。
非日常を楽しむんだ。
途中でコンビニに寄って夕飯を食べ、この方向に向かえば家があるのかと普段考えないことを考える。
ちなみに当時聴いていた、夜散歩のプレイリストの一部がこちら。
こんなところに立派な住宅が並んでるな。
このあたり街灯がなくて真っ暗だな。
いますれ違った人も残業帰りかな。辛そうな顔してたけど大丈夫かな。
せっかくだから陸橋から下眺めてみよ。
たいしたことは考えていない。
楽しければそれでOK。
この通りを抜けたら・・・
あ、ここに繋がっていたのか。
もう近所じゃん。
そうして日常に帰ってくる。
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