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WH-1000XM5という正解

皆さんは音質こだわりニキだろうか。自分は高校生の頭くらいからポタオデにハマり、それからというものある程度音質にこだわる面倒臭いオタクになってしまった。別に音楽をやっているわけでもないし、たくさんの邦楽やら洋楽に明るいわけでもない。ただ大好きなアニソンを良い音で聴きたいというそれだけの理由で音質にこだわっている。

そんなに音質にこだわって一体なんのアニソンを聴くんだと疑問に思ったあなた。よくぞ聞いてくれました。(聞いてない)
実は私、根っからのラブライバーでして、大好きなラブライブシリーズを始めアイマスシリーズにバンドリ、スタァライトなどの楽曲をコンテンツの主軸に据えたコンテンツを中心に浅く広く楽しんでいる。

ひょんな理由で音にはこだわりたいニキなのだが、ここで一つ。有線イヤホンと無線イヤホン。どちらの方が音質に優れているか?おおよその答えは決まりきっているのだが一応問いたい。昨今の技術革新は凄まじいし、ワイヤレスイヤホンが主流になっているしもはや無線は有線を超えたのではないか。
残念ながら答えはノーだ。依然として音質面や遅延の有無から有線のイヤホンやヘッドホンが勝っている。これは変わらない。けれど、けれどもだ。ワイヤレス製品のレベルが日進月歩であることに疑いはない。

かくいう私も外ではもうワイヤレスイヤホンしか考えられないし、有線イヤホンは家でしっかりと音楽を楽しみたい時と決めている。しかし最近になって感じずにはいられなかったのだ。

有線イヤホン、ダルくない?

いやもう、正直に言います。いちいち取り出したりなおしたり。イヤホンジャック非搭載の端末のためには別途アダプターを用意したり。やってられるかっての。このめんどくささが音楽を聴くという行為のハードルを上げてしまっているというなんとも本末転倒な事態に陥っているのだ。
しかし愛用しているAirPods Proではどうしても音質面で満足できない。高音質を謳うワイヤレスイヤホンが多数発売されているが、AirPodsから乗り換えるのは勿体無い気もする。そもそも小さな筐体に様々な機能を詰め込んだワイヤレスイヤホンではやはり限界がある。
そこで目をつけたのがワイヤレスヘッドホンという選択肢だ。
大きな筐体を活かした音質面の妥協の少なさ。ノイキャン性能の高さや長時間持つバッテリー。それでいてケーブルから解放されている。まさに自分が求めてるものではないか。

早速いくつかの候補を考える

現在のワイヤレスヘッドホン市場で最も有力な機種を、独断と偏見で3つ選び出した。

SONY WH-1000XM5

言わずと知れたワイヤレスヘッドホンの代表格。SONYの1000Xシリーズの最新作。高いノイキャン性能と音質、デザイン性を両立した製品だ。

Apple AirPods Max

Appleが満を持して発売した純正ヘッドホン。高い解像度とトップクラスの外音取り込み機能。何よりApple製品との連携には他の追随を許さない使い勝手が特徴だ。

Sennheiser MOMENTUM 4 Wireless

ドイツの音響メーカーが手がける、ワイヤレスヘッドホン史上最も高解像度な音質を提供するのが、MOMENTUM 4 Wirelessだ。

この三つを候補として考えた時、まず真っ先に候補から外れたのは、AppleのAirPods Maxだ。理由としてはまずその重量の重さが挙げられる。他の2つが250グラム程度であるのに対して、AirPods Maxは脅威の300グラム超えである。長時間のリスニングには堪えるだろう。あとこれは完全に主観でしかないのだが、ヘアバンドのデザインがダサすぎる。このメッシュパーツの形はなんだ?もう少しなんとかならなかったのか。そして致命的だったのが充電端子がLightningであることだ。なんでACアダプター側がUSB-Cで充電側がLightningなんだよ。これもうギャグだろ、、、
性能どうこうという以前の問題で、候補から姿を消すこととなった。

勝負はSONYとSennheiserの一騎打ちに

この2つはなかなか決められなかった。某専門店で1時間ほど聴き比べを行った。
まずノイキャン性能に関しては、両者とも目立った違いは見られなかった。巷ではSONYに軍配が上がるとのことだが、どちらも高レベルのノイキャンで不満はなかった。
次に付け心地だが、これに関しては好みもあるがSONYの方が好みだった。重量の軽さと、側圧の優しさがSONYの方が長時間対応できそうな感じだ。ちなみにSennheiserのつけ心地はというと、肉厚のパッドでガッツリと包み込んでくれる感じで、もちろん装着感はいいのだが同時に圧迫感も感じてしまうものだった。
続いてデザインに関してだが、これはSONYの圧勝だった。主観なので多くは語らないが、ミニマルなデザインは昨今のトレンドともマッチしており好感が持てる。
そして最後に肝心の音質だが、Sennheiserの方がレベルの高い音質だったのは否定できない。ここまでSONY贔屓な感想ばかりだったが、高解像度な音というのは非常に気持ちよく、SONYももちろん悪い音ではないのだが、キラキラしたSennheiserの音質は非常にリスニング向きであった。しかし一方で低音の厚みが足りず、その点に関してはSONYが優位であった。

ここからは本当に迷った。音質だけで言えばSennheiserなのだが、その他の要素ではどうしてもSONYが優位に立っている。散々悩んだ挙句、私はSONYのWH-1000XM5を購入することに決めた。
おい、待てよお前。音質こだわりニキの話はどうしたんだよ。その理論でいくならSennheiserを選ぶのが自然じゃないのか?
ごもっともな質問だが、これにはちゃんとした理由があることを示しておきたい。確かに音質だけを取ればSennheiserの勝利なのだが、長時間聴いていて疲れないかどうかという視点に立った時、SONYのバランス良く鳴らしてくれる感じがなんというかこう、安心感があると感じた。私は音楽のリスニング以外に映画鑑賞や普段のYoutube徘徊などにもヘッドホンを使っていきたいと考えていたので、主張しすぎず音源に割と近い音で鳴らしてくれる点に魅力を感じた。あとは低音の鳴り方が全然違っており、SONYはその点に関しては少し出し過ぎな感じもあったのだが、ライブなどのあのバチバチの低音を味わえるのはプラス要素でしかなかった。そしてこれを言ってしまうと何もかも台無しなのだが、イコライザをいじってしまえば好みの音質を再現することができるというのも、SONYを選ぶ後押しとなった。SONYの公式アプリではイコライザのプリセットがいくつか用意されており、この中のBrightというものが高解像度かつ低音抑えめでいい塩梅なのだ。

そんなこんなで、WH-1000XM5を購入

ンマー、デザインももちろん大事だよな

実際に使い始めてから2ヶ月ほど経っているが、大まかな使用感を述べていきたいと思う。まず音質のところに関しては先ほど長々と話したので割愛。もっと日常での使用感などを話していきたい。まず付け心地に関しては特に問題がない。弱すぎず強すぎずにホールドされるし、長時間つけていても痛みなどは感じない。ちなみにイヤーパッドにはEarProfitという製品をつけている。これ、ヘッドホンユーザーには必須アイテムだからぜひ試してみて欲しい。

またノイキャン性能に関してだが、ノイキャンのみで全ての音を完璧にシャットアウトしてくれるわけではないが、音楽を流していれば外の音は完全に遮断できるくらいの性能がある。しかしノイキャンをかけるとどうしても音質面で薄く霧がかかったような感じになってしまうので、家の中で使う場合にはノイキャンをオフにして使っている。こうするとモヤが晴れたような印象の音になる。また外音取り込みに関しても非常に快適で、筆者はあまりヘッドホンの外音取り込みを使用して人と会話をしたりはしないが、よく使う人には素晴らしい性能だろう。
接続の安定性や充電の持ちも問題なく、マルチポイントも二台まで対応している。

現時点で間違いなく正解と言える選択肢

長々と話してきたが、現時点で選ぶことのできるワイヤレスヘッドホンの中で間違いなく人に勧めることのできる製品だと言えるだろう。唯一の欠点は価格設定で、正直近年の値上がり事情も相まってコスパがいいとは言い切れないのが正直なところ。コスパの点ではAnkerが手がけるヘッドホンシリーズが上だろう。しかし最も激戦区である3万以上10万以下の価格帯の製品では間違いなくトップクラスのものだと思う。SONYの製品はどこに行っても視聴ができるし、気になる方は一度聴いてみるのがいいかもしれない。