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人生初、献血を受けに行った話


はじめ

 学校帰りに駅で献血の呼びかけがされていたので、ちょうど暇だったし行ってきました。プラカードを掲げたおじさんに声掛けるの、結構ドキドキした(陰キャ)。


 実は結構前から「献血を受けに行きたい」という思いはありました。きっかけは金間大介先生の名著『先生、どうか皆の前でほめないでください』を読んだことです。最近のいい子症候群の学生たちは、「人の役に立ちたい」とかアバウトな目標を言うのに、献血とか行かないじゃないか、みたいなことを仰っていたので、「マズい、献血行かねば!」と思ったのです。単純明快。清々しい。


 ただまあ機会が無かった。あんまり献血やってるようなでかい駅に行かないし、行っても友達と一緒だったりする。カラオケ帰りにゲーセン寄ろうとしてる友達に「ごめん、俺献血行ってくるから」って言う勇気は恥ずかしながらありませんでした。


 そこでソロ、かつ大きい駅、かつ予定が無い日に丁度ヒットした当日、ついに念願叶って(?)献血に行くことができた。成人直前、もっと早くから行けばよかったのにと若干後悔してます。

なか

 受付はびっくりするくらいするすると進みました。個人情報入力、同意書にチェック、体重測定くらいしかすることない。献血のオマケみたいな感じで、C型肝炎、E型肝炎、HTLV-1感染症などの疾病にかかっていないか検査報告を通知してくれるらしいです。あんまりの厚待遇に「これお金かかんないんですか?」という初心者過ぎる質問をしてしまいました。だってめっちゃお得じゃん。


 体重測定はその辺に置いてある体重計に土足で乗る感じ。49kg、女子かな?っていう体重を叩き出してしまった。この体重だとギリ200mL献血になるので、割と申し訳ない気持ちになりました。50kgの壁…!


 ルームに案内されると結構人がいました。あ、献血参加する人こんなにいるんだ、と日本の明るいところを見た気がしました。若い人だと外国人の方が多かった印象。多分たまたまなんだろうけども。


 ルームにはお菓子とかドリンクがいっぱい置いてあって、「勝手に取って飲み食いしてくれ」というスタイルでした。ただでお菓子とジュースが飲める!と図々しくもペットボトル手持ちのを含めて2本空け、お菓子も2、3袋食べ尽くしました(ガキ)。


 未成年なので、親の許可が必要だったらしく、結構採血まで手こずりました。親にLINEしてもすぐには既読がつかない。10分後に「くらくらするかもしれないから気をつけて」という脱力感のあるメッセージが来て一件落着。


 血液型の確認をするために最初ちょっと血を取られるんですが、初めて献血する人にとってはこれが最大の関門だと思います。指先に針をブスッと打たれて、滴る血を抗A血清と抗B血清に垂らして血液型を判定します。これが結構怖い。「画鋲刺しちゃった、くらいの痛みなので安心してください」と言われたけど安心できん!画鋲痛い!でも刺されちゃえば意外と平気です。ただ自分の指の腹からぷちゅっと膨らむ赤黒い血滴を見るとぞくぞくします。ここは注意。ちなみに自分はO型なのでどちらも凝集反応は起きませんでした。


 間も無く本番です。ベッドに寝かされて採血中の注意事項などを話されますので、ちゃんと聞きます。足をばたばた動かしてると貧血を起こしにくいんだって。直前学校で学んだ筋ポンプの内容だろうか?とちょっとワクワクしました。こういう時、理系に進んで良かった、と思う。


 肘の裏側の血管のところに針をぶっすり刺されて採血開始です。全然痛くはない。自分があんまりおとなしいんで採血の人に関心されました。「医療系とか興味あるんですか?」「あっ、今からだと学力が足りないんで無理そうです」「?(興味ってそういうことじゃなくない?)」みたいなやりとりをしました。陰に拍車が掛かっている。


 とにかく終始みんなチヤホヤしてくれるので気分が良かったです。血圧を褒められ、血液を褒められ、血管を褒められ、最後はだいぶ恥ずかしくなりました。なんか心が浄化されていく感じ。


 200mLなんですぐ終わりました。30分の待ち時間を経て帰宅。置いてあったカフェオレをどうしても飲みたかったのに忘れた。痛恨。採血後は腕にしばらく力が入らなくなりますが、まあ特に問題ありません。待機中にHTLVについてのパンフレットを読みました。なんかHIV的なウイルスってことでいいかい?イメージとしては。T細胞に感染して白血病を起こすらしい。よくわからぬ。教えてくれ誰か。

おわり

 結構面白い体験でした。初めてだとやっぱり何事もワクワクするね。
 人助けにもなるし、気分も良くなるし、おやつも食べれるので、もうメリットしかないと思う。献血。次は7月にまた行けるらしいので行きます。人の優しさを知りたい時に行くといいかもしれない。そんな時ばっかりだよ、人生。

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