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#小説部門応募

オレンジ「あの頃2」二度目の恋「改正版」

オレンジ「あの頃2」二度目の恋「改正版」

電車の中でまた思い出していた。
そうだ!初詣2人で行ったなぁ。
彼と神社で待ち合わせして
「あけましておめでとうございます。」と
照れ笑いしながら言ったあの頃
とても神社はにぎやかで家族で来ている人や
カップルや友達同士で来ている人で
あふれていた。
お参りして おみくじひいて
私は、吉 彼は、小吉だったと思う。
それから神社の木におみくじを
結んだっけ
周りを見渡し私が「りんご飴食べたいなぁ」

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オレンジ「あの頃1」二度目の恋「改正版」

オレンジ「あの頃1」二度目の恋「改正版」

電車に揺られながら
あの頃を思い出していた。
21歳付き合って初めてのクリスマス
いつも見慣れてる景色さえもキレイに見える
不思議だ。
お店で選んでくれたプラチナの星と月のついた
アクアマリンの指輪
ドキドキして嬉しくて
男の人からのプレゼントも初めて
だったのだ
今でも隣にいる彼は
あの頃の事覚えているかな?
久しぶりに指輪をつけたらどんな顔するだろう?
#創作大賞2024 #恋愛小説部門応募

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オレンジ「7」青のシャボン玉編「改正版」

オレンジ「7」青のシャボン玉編「改正版」

あれから30年の年月が流れた
20歳の頃
出会った美しい真っ青なイルカ
あの海での事
家に帰ってから島の記事をもう一度見ようと
テーブルに置いていたはずの雑誌が消えていた。
イルカに出会ったのは私の大切な宝物だ。
幻だったのだろうか?

21歳彼と出会い
23歳で結婚し
子供にも恵まれた。
結婚生活は何度も彼とぶつかり合い
何度も別れようかと思う事もあった。
家庭環境の違う2人
価値観も違ったが

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オレンジ「6」青のシャボン玉編「改正版」

オレンジ「6」青のシャボン玉編「改正版」

20歳 ぽっかりと穴が空いたように
いつも何かに傷つき生きづらさを感じていた。
そんな時ある雑誌の記事に青いイルカの口から
シャボン玉を出すという伝説の島があると
書いていた。
「行ってみたい」と心が叫んだ。
どこにあるかわからない
でも‥「行ってみたい」と思った。
有休届けを会社に提出し何日か休みをもらい
荷物をカバンに詰めて
バス停に向かった。
いつもと変わらない風景
いつもの道を歩いていると

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オレンジ「5」

オレンジ「5」

なんとか〇〇駅に着いた。

知樹が心配そうに「大丈夫か?」

桃「ごめん 急に気持ち悪くなって息が出来なくなってん」

少しの間駅のベンチに腰をかけ落ちつくまで
座った。

桃「知樹 仕事大丈夫なん?」

知樹「電車が遅れてるって電話入れたから
大丈夫」

その日
電話番号の交換をして また会おうと別れた

桃は、あれから病院に行きパニック障害の診断を受けた。

その後連絡を取り合い

何度か会う

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オレンジ「4」

オレンジ「4」

あれから時間が過ぎアナウンスが流れた。

桃は「やっと動くわー」ほっと胸を撫で下ろした。

階段を登り新快速のドアが開いた。

電車に乗ると

電車の中は満員だった。

桃「あれ?なんか息苦しい」

「気持ち悪い」汗が出てきた。

どうしよう どうしよう

空気がなくなってきた。

誰か助けてー

満員電車 新快速がさっきの影響で

ゆっくりゆっくり速度が遅く走っている。

1人の青年が「大丈夫?

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オレンジ「3」

オレンジ「3」

甘酸っぱいオレンジを口に入れると
あの頃を思い出す。

窓から5月の暖かい日差しが差し込む

いつもの朝 目覚まし時計が7時の針をさして

ジリリーン ジリリーン目覚まし時計を止める

桃「ねむーい」ベッドから起きる。

歯磨きしながら「仕事頑張ろ」と声に出す。

朝のコーヒーとトーストを食べ終わり

桃「行ってきまーす」

「行ってらっしゃーい」と母の声

いつもの朝

玄関の扉を開けて

オレ

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