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ドイツの小学校のまつりごと。

こんにちは、ベルリンのひと、idoamonです。

先日子供が、学校から持って帰ったプリントに何やら記入していました。生徒へのアンケートだったんですが、ちょっとびっくりする内容でした。


あっているところに丸をしてください

  • 私は学校に行くのが好きだし、そこにいて気分がいい。

 合っている 少し合っている 合っていない(以下省略します)

  • 外に出る休み時間、気分がいいし、安全に感じる。

  • 私は学校で、私の体は私に属していることを学んだ。自分の権利を知っている。

  • 大人達は親切だ。

  • 大人達は私が言うことよく聞いていて、私は物事を頼める。

  • 大人達は子供達を平等に扱っている。

  • 私は自分の権利と義務を知る。 

  • 私は担任の教師と問題について話せる、またはホームルームを利用できる。

  • 私は問題がある時、いつも誰か助けてくれる人を見つけることができる。その問題は学校の問題とは限らない。例えば家の問題。

  • その他に大事なこと (自由に書く欄)

親と一緒に書いた。 はい いいえ
日付


私はちょっと驚きました。 少なくとも私が小学校の時代に、こんなアンケートは見たことがありませんでした。子供が自分の権利を知っていることを確認すること、子供が大人を判断すること、大人たちがそれを確認すること。私にとってとても新鮮でした。素晴らしいなあと思います。

私がいた田舎の学校は、「不具合が生じるのは仕方がない。目をつぶっておこう。」と言うスタンスだったような。あなたには権利がありますよ、なんて、言われた記憶がありません。

私の上の息子は小学2年生になった時、クラスの子供達の投票で、学級委員に選ばれました。(お母さんは嬉しいぞ!)ちなみにもう一人は女の子。
ある日息子が、「お母さん!クラス委員会への招待状もらったー!」と言って、プリントを見せてくれました。一年生から三年生までの委員が集う会らしいのですが、これが授業時間内にあるのでびっくり。長男曰く、抜けても大丈夫な授業なんだそうですが。

クラス委員会ではなにをするの?と聞いてみたら、委員の仕事はどんな仕事かを言ったり、最近気になったことを言ったりするんだそう。この間は、隣に建設中の新しい校舎の中に入れたそうで、興奮気味に、「ご飯食べるところに舞台があるんだ。クラス委員だけが見ても良かったんだよ!これは内緒なんだって!」と報告してくれました。

いろんなところで、ドイツでは子供の権利を強く意識していると感じます。子供が保育園や幼稚園に行くのは、子供に権利があるからで、大人が働けるようにするためではない、と言う考え方もそうです。

少し前の話ですが、学校から帰っている時、子供が私に言いました。
「お母さんがどうしてここに引っ越したのか分かったよ。」
私は内心、それは君のお父さんと別れて、たまたまここに家が見つかったから、と思ったのですが、息子は続けて、
「だって一番いい学校の先生と、一番いい学童保育の先生がいるからだもんね!」と言いました。
私の背後にはザッブーンと波が立ちました。全てを洗い流してくれる、愛の塊。その波に私の心は洗われ、後からジーンと熱いものが込み上げてきました。

ありがとう先生!あんた最高だよ!


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