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読書メモ「ダイアローグ」

表記本を読んだので感想を記載します。

ふりかえりカンファレンス2024の中で熊平さんの講演があり、その影響を受け手、半分くらい読んで積んでいたダイアローグを読みました。内容について前のリフレクションの内容を実際に使う際にどのように使うか?というものが強く、前半は「対話」をテーマにしつつもだいぶリフレクションと被る内容でした。後半は想像性を高める対話として、デザイン思考やシステム思考についてリフレクションの認知を使ってどのように進めるか、ファシリテートするかという事が書かれていて非常に参考になりました。しっかり意識して進めたいです。最近読んだ対話をテーマにした本とも絡めながら使えるようになりたい。
あとリフクレション読んだ時も思ったのですが、あとがきの部分が熱くて勇気づけられました。

気になった内容

本書では、この対話の基礎力を5つに分類します。
・メタ認知
・評価判断の保留
・傾聴
・学習と変容
・リアルタイム・リフレクション(内省、振り返り)

1章より

⇒本書では対話を「ありたい未来を自分たちの手で創り出す」ための手段と定義しています。上記基礎力について何回も事例をもとに解説してくれているのですが、個人的には「評価判断を保留できるようにメタ認知する」ことの大事さが一番強く感じました。

認知の4点セットは、「意見」「経験」「感情」「価値観」です。自分の意見の背景に、どのような経験や感情、価値観が存在しているのかを知ることで、自分の内面をメタ認知することができます。

1章より

⇒メタ認知することで必要な認知の4点セットの説明です。前作の「リフレクション」でこの内容を一貫して説明してくれていますが、本書でもベースとなっています。ちゃんと練習しよう!!

リフクレションを通して、「自分」と「自分の考え」を切り離すことです。評価判断を保留することができないと、複眼的な視点を持つことができず、異なる意見やものの見方から学ぶことができません

1章より

⇒これは本当にそう思います。OST等でディスカッションする等する中でこの考えが鍛えられると思っていますが、いざ自分の業務で思うと、かなり、早く判断してしまう癖があり、何とかしないとと思っています。この本でも紹介されていた「本のない図書館なんてありえない」といった考えはわりとすぐに思ってしまうなと反省しました。

デザイン思考は、ユーザーこそが真のエキスパートと捉え、インタビューや観察を通して、顧客のニーズを学びます。もちろん、フォードが指摘している通り、顧客がビジョンそのものを持っている訳ではありません。だからこそ、共感のプロセスを通して、顧客の潜在的なニーズを引き出すことが必要になります。インタビューで得られた情報をデータとして捉えるだけではなく、人間の持つ共感力を活かすことで、深い洞察を得ることができます。
そのために、対話の基礎力(メタ認知、評価判断の保留、認知の4点セットを活用した、傾聴、学習と変容、リアルタイムリフクレクション)が役立ちます。

4章より

⇒インタビューの上でのリアルタイムリフレクションの必要性を書いてくれていますが、確かに自分が顧客インタビューをもっとうまく実施するためのポイントとして、この考えは重要だなと思いました。ただ、インタビューは焦ってしまうので、インタビューの中でも鍛えたいですし、インタビュー後の分析においてもこの後で書かれているシステム思考の進め方を参考にして、スキルを上げていきたいと思いました。

 問題を直視するためのリフレクションを安心して行えない組織では、本当の意味でビジョンは共有できません。現実も問題認識も共有された状態で、ビジョンは共有され、浸透します。この共有を生むものこそが、対話なのです。
 組織内でビジョンの実現に熱量が足りないと感じたら、それはメンバーの熱量の問題ではなく、そもそもビジョンが共有されていない可能性を疑うべきでしょう。

「おわりに」より

⇒この事は本当にそうだなと感じます。RSGTなでのアジャイルのイベントの熱量を感じて、現場に戻った時に熱量の差を感じるという話があるのですが、そもそもビジョンがあっていない、共有されていない時に人の「熱量」の問題するのはやはり間違っているなと感じます。「熱量」の違いは人の違いではなく、ビジョンの解像度の違いが大きく、またその「熱量」を合わせるためには自分がメタ認知しながら判断を保留にして、対話を進めていく事が大事だなと感じます。一方でシステムで対応していく事も重要ですが、そのシステムを創り出す上でも対話が重要だなと感じました。

感想

最近、組織の中で悩んでいるのですが、メタ認知と判断の保留が自身や組織の変容に必要だなーと改めて感じました。ふりかえりカンファレンスでなかったら積んでいた気がしたので、このタイミングで読めて本当に良かった。



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