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「あと追い」について【子育てエッセイ】「幼い子のくらしとこころ」考察編Part.9

前回は「お風呂をいやがる」について書いていきましたが
今回は「あと追い」について、書いていこうと思います。
前回と同じように
心理カウンセラー内田良子先生著「幼い子のくらしとこころQ&A」について書かれている子育て相談と内田先生の解答について
私の感想と考察を交えて書いていきます。
参考にする内田先生の本に関する詳細はこちら↓

Q→著者内田先生に対する質問
A→内田先生の解答

という形式をとり、重要なポイントを押さえて、内容を抜粋して書いていこうと思います。
前回の記事はこちら↓


「あと追い」について


Qー3歳と1歳のお子さんをもった、TYさんの3歳になる長男が母親を「あと追い」することについて

TYさんの3歳になる長男はここ2~3か月、私の姿が見えないとすぐに
「母さんどこ?」
と探し、お母さんはトイレや隣の部屋にいるだけなのに、探すとのこと。

外で遊びたいときも
「母さんも行く?」
と聞くので
「行かない」
というと、お子さんも行かない!とのこと。

友達が来ていると、一緒に遊ぶし、別にTYさんと遊びたいというわけではなく
お母さんの姿が見えないと不安な様子。
また、2歳前後に次男のお産で実家に帰った時、祖父母がちょっと見えなくなると
「じーちゃん、いないねえ」
と、誰かがいないことがとても気になる感じ💦

2歳半~3歳頃はTYさんが離れていてもけっこう平気だったのに
ここにきてくっついてくる感じに💦
甘えさせてやりたい反面、早く離れてほしい!
という思いもあり、悩んでいるとのこと。

Aー小さくて無力な自分に気づく年ごろ

母親の後追いをする子どもの話は3歳台でもよくあります。
お母さんの側でも1~2歳台の後追いは受け入れられても
3歳すぎると
「いいかげんにして!」
と抵抗を感じる人もふえてきます。

特に、下に弟妹が生まれたとたん
「おにいちゃんだから」
と、母親は身辺の自立を急がせたくなるものです。

ある母親が保健所のこども相談で
「うちの子は『ママ ママ病』です。せまい家の中なのに
カルガモの親子状態で、どこへ行くにもついてきて
私はどこにもいけない。」
とのこと。

ところが、恋人以上にママべったりのこの子がいい子でいるかと
といえば、おおちがい!
日々の生活ではママの手を焼かせて困らせていました。

いろいろなものに好奇心を持って手を出すので
「これはダメでしょう」
と禁止したり制限すると、自分の要求を通そうと物を投げたり
ギャアギャア泣き叫んで、一歩もあとをひきません。
いうこと聞かないわが子に、ママもまけてはならじと本気で怒る
という真剣勝負を繰り広げていました。

ひと声かけてから離れる

じつは「ママ、ママ」と母親から離れなくなる時期は
大人の目から見る反抗期といわれる時期と重なり合っていることが多いのです。

自分の興味関心のおもむくままに、あれこれ手を出し、思わぬ失敗をしたり
危険なことをして、親に𠮟られたり制限を受ける機会が多くなります。

赤ちゃん時代は親の大切なものに触ったり、投げても
「あらあら」
笑ってすましてくれたのに、同じことをしても今は目から火が出るほど
𠮟りとばされることがあります。

危ないことをしても、保護して、寛容に接してくれたママが怖い顔をして怒るのです。
子どもは急に見放されたような不安を覚えます。
ふいに目の前にできた、ママとの心の溝におびやかされて
不安になった子どもは
「ママ ママ」
と密着してくるのです。

また、𠮟られて大人の保護を失った瞬間に、自分がどんなに小さくて
無力であるかも、ひとりであるかも気が付くのです。

自我を持ち、自己主張をすることによって、子どもは自分が
「小さなひとりの人」
であることを知ることになります。

そして、母親は自分とは別の存在であり
小さくて無力な自分をおいて、いつでも離れていく存在であることを理解するのです。

こどもは姿のみえない母親の存在を確認するまでほんの一瞬
母親が永遠に帰ってこないかもしれないという奈落を見ることも
あるのです。

ある母親がこどものお昼寝中に買い物にでたところ
いつもはぐっすり眠っている子がその日は起きてしまい
帰ってきたら、声もかすれるほど泣き、
数日後には全部の髪が抜け落ちたという話があります。

それほど、子どもにとってはショックなのです!

母親の後追いをする時期は、子どもに無用な不安をあたえないように
「トイレに行ってくるね」
「洗濯物をベランダにほしてくるね!」
と、一こと伝えてから行動に移るように心がけたいものです。

母親がどこにいるか?
所在が分かればひとりで待てるようになるのは時間の問題です。
自分から離れた親がそう遠くまで行かないし、かならずもどってきてくれる
という体験を通して確認し、安心できるようになると、子どもは少しずつ
母親から離れはじめます。

子どもが自分の小ささ、無力さを自覚し、安全圏を確かめつつ
成長していく姿を焦らず見守てやりたいものですね。

私の考察

我が子の場合

上の息子が三歳の頃は義母が同居していて、私が仕事に行っても
一人になることはなく、特に後追いはなかったのですが
この時期、手作りおもちゃでペットボトルのなかにビーズをいれて
音が鳴る物をつくっていて、遊ばせていたのですがー

実はこれはまだ
0歳であった弟のために作ったおもちゃで、そのおもちゃが壊れて
中のビーズがでてきてしまいました。

よりによって、3歳になる上の息子がそのビーズを床中にばらまき
0歳の弟が飲み込んだら大変!
と思って、𠮟ったら
上の息子はひどく泣いていたことを思い出しました。

私自身も子どもの頃、母親がいなくなったらどうしよう💦
という恐怖をよく覚えています。

この時期の息子は私によく抱き着いてきて
「ママ好きだよ!」
と言っていました。

そして、まだろくに歩けない下の息子が言葉は早かったため
負けじとだきついてきて
「ママダイキ(ママ大好き)」
と言ってきたことに、びっくりしていました。

私の経験にのっとた考察

子どもは3歳になってくると、言葉が日常会話ができるくらいになり
服の着脱も自分で出来るようになってくるのですがー
それと同時に
母親と自分は違う存在であること、を認識していくのだな!
と思いました。

さりとて、当然、母親がいないと、まだまだ自分ではできなことも多く
母親から見放されたら大変!母親がいなくなったらどうしよう!
という、恐怖もでてくるのでは?
と思いました。

3歳台の子どもはいかに、心細く不安になり、それが恐怖にかわっていく!
ということを理解することが保育者は大切だ!と思いました💦

(【子育てエッセイ】「幼い子のくらしとこころ」考察編Part.10に続く)
※参考文献「幼い子のくらしとこころQ&A」内田良子著
(ジャパンマシニスト)

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