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決定的疑問②将来あなたはどこで、何をしたいの?

診断系が嫌いな人はそうそういないだろうと思う。
人は自分の立ち位置を知りたいし、【自分は●●系】が分かっていると安心するんだと思う。
その日は、イメコンの診断のためにセッションを受けに出かけたはずだった。
【あなたは●●系、似合うファッションは●●と××、似合うメイクはこう……】という流れになるのだろうと予想していた。

でも、いくつかの説明のあと唐突に聞かれた。

【将来あなたはどこで何をしていたい?
たとえばどこに住みたいとかそういう希望はある?】

その時自分は何も答えられなかった。
なぜなら何も浮かばなかったからである。

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そのコンサルの方、小夜さん(仮名)は不思議な女性だった。
写真だとすごくミステリアスな雰囲気なのに実際は華奢で女性らしい印象、
そして抜群のセンスの持ち主。
ファッションにはもちろん精通していたが、それ以上に心理学に精通し、
どちらかというと顔とか骨格だけでなく【全体の雰囲気】を見て、かつカウンセリングを重ねたうえで、どのタイプか診断される方。
どの個性、どのふるまいが他人から見たら一番魅力的にうつり、また自身でも無理なく自然かを見つけてゆくスタイルだ。
そのため、クライアントによっては心酔したり不満があったりなど、非常に評価が分かれる方でもある。

彼女のすごさ(恐ろしいところ)はセッション中のふとした瞬間に自分の隠している部分をあっさりと看破してしまうところ。
(全部が全部的中しているわけではないが、初対面で言い当てられるとドキリとする)
ただ、逆に言えば自分を解放すればするほど、得るものが多いセッションになる。
ともあれ、私自身はセッションの診断、およびカウンセリング内容自体にはおおむね納得している。

話を冒頭に戻そう。

自分が一番ショックだったこと。
将来あなたはどこに住みたい
(要するにどういうライフスタイルを送りたいか)という質問に対して
何も答えられないということは
人生の目的地とか終着点とかどうなりたいか、自分の魂のありようについて何も考えていないということ。

かつて好きだったものはたしかにあったはずだった。
現在も好きなものは間違いなくあるはず。
仕事が忙しいとか休みが取れないとか、好きなことが仕事に直結するかしないかは別として
なんで自分のことなのに、将来の希望が何も浮かばないんだろう?

もっと自分を表現した方がいいということは言われた。
可能なら一度仕事から離れたほうがいいということも言われた。
そして仕事については自分でも正直少しはそう思っていた。

セッションを受けたのは
折しもここから仕事のピークにさしかかる直前のタイミングであり、
思った以上に、私にとってはこれからを考えるひとつのきっかけになったんだと今にして思う。

私が会社から離れる、約半年前のことである。

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