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インナーチャイルド

傷だらけの緑龍

本当は今から書くことの前の段階から
順を追って書きたかったのだけれど
今、どうしても今のことを書きたいので、前置き省略するけどごめんなさい。
わかりづらいこともあると思うけど、質問してもらえたらできるだけ答えていきたいと思ってる。

今のお家に引越してきたのが3年前で
前の家ではうまく出来てた瞑想が全然できない。
前は決まった順序通りにちゃんと切り替えできたのに、最近は目を開けている時でも、急に映像が見える時がある。
わたしはこの映像のことをヴィジョンと呼んでいる。
夏の終わり頃見えたヴィジョンで
霧がかかった水辺に龍がいて
薄暗いから黒に見えたのだけれど、深い緑だったみたいで、また、その龍が今日も見えた。
最初に見た時もぐったりして元気がなかったのだけれど、昨日見た時は傷だらけで、近くにあった手水場が血で真っ赤だったの。
少し怖くて自分の龍を呼んだ。
わたしの龍は白龍で毛がフサフサだから、フラッフィーって呼んでる。3年前通勤電車の中で突然目の前に現れた。
初めはツインレイの龍だと思ってたのだけれど、わたしの龍だとわかった。
フラッフィーは喋らない。でも色々なことを教えてくれる。
わたしのことが好きなのは、わたしが「月光を作り出せるから」なんだって。全部の龍が同じかどうかは知らないけれど、フラッフィーは月光を食べる。
フラッフィーは呼んだらすぐに来てくれた。
わたしはフラッフィーの表情を見た。それでどんなことかすこしはわかる。
でもね。フラッフィーは無表情だったの。
仕方ないから血だらけの緑龍に
「あなたは誰の龍?」
って聞いたんだけど、こっちを向いたままなにも答えてくれなくて、ただ、怒りの感情が伝わってきた。
怖くなかったから、多分わたしに怒ってるのではない。そもそも、わたしの前に現れたということは、わたしに助けを求めているか、そこまでではなくても何かに気づいて欲しいと思ってはいるはず。
月光を食べたいのかな?とも思った。
フラッフィーが傷を撫でてあげるように促してきた。
緑龍は、やっぱり緑には見えないの。
血だらけで赤龍にも見えるし、固まった血がどす黒くて、黒龍にも見えるの。
背中の尾に近いところがパックリ裂けて血がたくさん出てたから、そっと手を伸ばしたの。
わたしの手なんかじゃ包み込めないくらいの大きな傷だよ。
痛かったらごめんね。って言ってからそっと手をかざした。
緑龍は鼻息を荒くした。なにか感覚があったんだと思う。痛かったんじゃなければいいな。
それでその傷がどうなったかは確認できなくて、気がついたら、眠っていて、ああ、またうまく出来なかったなぁって思ってたら、ブルーのドレスを着てる胸と腕が見えた。視点からいって来てるのはわたし。
側に誰かいるのだけれど、近すぎて見えない。
誰?って何度か聞いた。向こうも答えてくれるけどはっきり聞こえない。優しい感じが伝わってくる。多分、優しい。
「勿忘草色だね。」
って言ってた。
お布団の中にいたけれど、目を開けてるのに見えてたから、あ、ダメダメ!って思ってやめた。

  ちょっと待って

前と同じじゃないとダメってなんで?
前のやり方が上手な正しい瞑想の仕方って誰が言ってた?
いつも何かを察知した時に見えたり、集合無意識でソウルメイトと繋がった時に見えてもいいんじゃない?
マスターたちかもしれないし…。
子どもの頃を思い出した。
やっぱりそれは心配かもしれない。
現実とヴィジョンの区別がつかなくなるかもしれない。
いや、大人なんだからもう大丈夫でしょ。
インナーチャイルド?
そうだ!まだ残ってるんだ。
前と同じやり方じゃなくてもいい。
ずっとずっと残ってる深い深いわたしの心の中を見に行かないといけない。
辛いし、嫌だけど、もう少しなの。これ、やらないとわたしはずっと同じ痛みを何度も何度も繰り返すのよ。


インナーチャイルドに会いに行く

お布団の中で、もう一度目を瞑る。
なにも思ってないのに、なにも思ってないから?
すぐにヴィジョンが出る。

汚い茶色の塊。

フラッフィーが来た。
中に何かある。って教えてくれたから、何かが積み重なってできている茶色の塊の隙間から中を見ると、水?水晶みたいなキラキラしたものが見える。それを茶色のボロ布やダンボールみたいなものを積み上げて見えないようにしてる感じだったの。
わたしは特になにも出来なかったの。それがなにかわからないし、どうしていいかわからないから、ただ眺めて、汚いな。って思ってたの。
ホームレスの人のお家みたいなイメージよ。
そしたら、小さい女の子が中から出てきて、ちょっと不機嫌な顔してたのね。
「わぁ。ちっちゃくてかわいい❤️」
って思わず声に出しちゃったの。
そしたら、その女の子すごい怒った顔でわたしを睨んできたの。

ああああああああああああああああ‼️

この子はわたしだ!
小さいって言われたのが嫌だったのね。だからそのことを謝った。
この子がわたしだってわかった時、全てが心の中に流れ込んできた。
この子はずっとひとりだったの。
ひとりは嫌だったのに、ひとりにされて、生きていくのに仕方がないから、ひとりで頑張らないといけなくて、そうやっていくうちに自分を不安から守るため、外の声から守るためにこの茶色のボロを積み上げて、ここまで確固たる砦を作ったの。
その中は、すごい綺麗だし、暖かくて安心できたけど、やっぱり物足りなかったの。
それはその子がずっと抱えていたものだった。

わたしを見つけて。
わたしを認めて。
わたしを必要として。

という思い。
キラキラした水晶みたいなものは、その子がこれまで我慢してきた感情と涙でできてたの。

「よくここまで頑張ったね。ボロで汚いなんて言ってごめんね。必死に作ったのね。頑張ったね。本当に偉いよ。すごい‼️
でも、もうこの砦はいらないよ。こっちにおいで、。」

抱きしめて撫でてあげたかったのに、その子はこっちにきてくれない。

怒りの表情は消えていたけど、ほら、緑龍と会った時のフラッフィーみたいに無表情なの。
わたしには無表情だってわかるけど、遠くの人には笑顔に見えてるかも。
警戒してる。
大人は信用できないって警戒してる。

「本当にごめんね。ごめんなさい。わたしはあなたなの。もっと早く、わたしがあなたを見つけて、あなたのこと認めてあげなくちゃいけなかったのに、ずっと探さないで、無視してたね。ごめんね。これからはずっと一緒だよ。絶対離れないし、なんでも相談する。二人で一緒にいろんなことしよう。」

小さいわたしはやっとわたしと手を繋いでくれた。抱きしめさせてはくれない。
わたし自身も、怖くてまだできない。
した方がいいのはわかってる。
でも、そうすることで、これまでを簡単に済ませてしまうことはよくないと感じた。
これまでの小さいわたしの苦しみを一つ一つ全部丁寧に味わって、ひとつひとつ丁寧に手放していこうって思った。
時間がかかりそうだけど、そうすることがベストだと思った。

「一緒にいろんなことしよう。」
小さいわたしにそう言ったら、わたしの方がワクワクしてきた。
「なにがしたい?」
って聞いたら、
「映画を見て泣く」
だって。泣くのもずっと我慢してきたんだね。
答えてくれたから、調子に乗って聞いてみたの。
「ソウルメイトのTくんとKくんどっちが好き?」
って。せぇので言おう。ってなって
せぇの
『Kくん❣️』
って二人で一緒だったので、彼女はちょっと笑ってくれた。少し信用された気がする。
その夜はそのまま眠ってしまった。


白いスーツを着たKくんが夢の中に現れて、いつもみたいにすごい優しい顔で笑ってる。
なにしてるの?
どうしているの?
とかいっぱい聞きたいことがあったのに、なにも言えないでいたら、Kくんが言った。

   「勿忘草が本当に好きなんだね。」

わたしは大きくうなづいてから笑った。

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