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昨日かんじたこと


クリニックで看護職をしています

このクリニックが開業して4年過ぎたあたりに
就職させていただき
20年働かせていただいているので
長期にわたって通院されている方は  そのご家族の様子も把握できるようになりました

20年って本当にあっという間でもありますし
長かったようにも思います

あっという間という感覚は
いつまでたっても初心者のように

たとえ顔見知りになった方とでもいつでも新鮮に
接している

お子さんですと
前回来られた時よりも
背が高くなったり 声変りをしていたり
話す内容が変わっていたり
で感じますが

お年を召された方ですと
最近は腰が痛くて 
何をやっていたのか忘れてしまって
若いときはなかったのに 毎日楽しく感じない
連れ合いが亡くなり さみしくなった
など
今までできていたこと 当たり前だったことが
不都合になってきている
など

前向きの様子 後ろ向きの様子
さまざまである

だからこそ
慣れではなく
一期一会なんだと思うので

長くもあり あっという間でもあるのだと感じます


昨日の心の動きですが
看護師業務の中にある採血(血液検査)のことです
十人十色という言葉がある通り
血管の様子は人それぞれ
そしてまた 同じ人でも その日の体調などでも
変わってくる

人に針を刺すということは
本当につらい

どうやったって一回は痛い思いをするからです
まず駆血帯というもので腕を縛る
それだけでも痛い

これをやさしく緩やかに痛くないように巻いたら
血管が浮き出てこないから
刺しにくい
何度も刺すことになることもある


そして針を刺す
これは必ず痛い
よく腕の曲がるところで刺すことが多いが
そこで血管が出にくいと
手首の所 手先に近いところから
やむなく刺すことがある


痛い!
なぜかというと
手先のほうが神経が細やかに通っているから
肘近くよりも痛いのだ

だからなるべく一回で肘の所から済ませたい

たとえ肘のほうに太い血管が見えても
針を刺すとスルっと逃げることがある
血管が もろくなっていたり
血管が硬くなって逃げてしまうことがあるのだ

非常に神経を澄ませて採血をさせていただく

プロなんでしょう?と言われたらそうなのだが
表現が悪いけれど運もお手伝いすると思っている

長くいると
患者さんから
「あの人にやってもらうと必ず次の日青くなっていたいのよ」
「あなた痛くないわねうまいのね 今度もあなたにやってもらおうかしら」
「私の血管細いから どこでも何度も刺されるけれど あなた一回でやってね」
「あなた一回でやってくれたから 上手ね」

このように言われることがある
同僚の方も おなじようなことをいわれると
言っているが

実はこれとってもプレッシャ-なのだ

おかげさまで あなたにやってもらいたくないといわれたことがない
(同僚にも いちごさんの採血のクレ-ム今のところ聞いたことないといってくださる)

昨日私も採血をされる立場だった
定期的な血液検査が必要で 仕事の合間に
最近入職された 同僚に採血をしてもらった
実はこの方 医療者の大先輩なのだが

患者さまから クレ-ムを受けているのだ
ちょっと心配な気持ちもあった
別の日にほかの方にしてもらった方がいいのかなとも思ったが

素知らぬ顔をして採血をしてもらうことが
いいのかなと思って自分の腕を刺される瞬間を見ないようにしていたが
痛い!我慢
「あれ?血液が少ししか出ない。。」←これ同僚の言葉
その瞬間鈍痛がした
針先を抑えて何とか一度刺したところから必要量の採血を終えた

ほっとして
そのあと勤務をこなし
仕事を終えて帰宅
あれ?なんか筋肉痛みたい
腕を見る 採血部位には変化がなかったが
押すと痛い これは刺したところに何かあったのだと
予感した
手先のまひや 
しびれはないから神経に障ったわけではないけれど
筋肉痛肘を伸ばすのが少し苦痛


あぁこれだ
患者さまが翌日にいたくなることがあるって・・

血管はスケルトンじゃないから確実に採血できるという保証はない

だからこそ
心を込めて祈りながら
一つ一つのお仕事をさせてもらう意味があるのだ

真摯に受け止めて過ごす大切さを感じた

もしかしたら私も 同じようなことを患者様にしていることもあるのだということ心に忘れずに仕事をさせていただきます

と気づきをいただきました

こんな私の 思いを聞いてくださってありがとうございました